どうも、ワークアウトハッカー(@workouthacker)です。
「リー・ヘイニー」のトレーニングプログラムを紹介します。
あの「アーノルドシュワルツェネッガー」は、ボディビルの世界チャンピオンに7回に輝いていますが、リー・ヘイニーはなんと『8回』
しかも、アーノルドは6回連勝して期間が空いてから再度優勝したのですが、リー・ヘイニーは8回連続優勝という偉業を成し遂げています。
ちなみに、この連続優勝記録はいまだに破られていません。
(ロニー・コールマンというボディビルダーも8回記録を持っています)
つまり、「リー・ヘイニー」はとんでもなく凄い人なんです。
ではいったい、どんなトレーニングをしていたのか?
リー・ヘイニーいわく、今回のプログラムは「バルクとクオリティを同時に上げることができる」とのこと。
ハッキリ言って、かなりキツイ内容です。
万人に手放しでオススメするものでもありません。
ただ、キツイことをしないと筋肉は成長しませんので、「他人と差をつけたい」「もっと体を大きくしたい」という人は試してみるといいでしょう。
(参考:http://goldenmuscles.com/training/lee-haney-workout-routine/)
3オン・1オフのトレーニングプログラム
リー・ヘイニーは、「ミスターオリンピア」というボディビルの世界大会で勝つ体を作るため、3オン・1オフ、つまり「3日トレーニングして1日休む」というプログラムを使用していました。
彼は、「このプログラムは、マス(大きさ)もつけることができるし、クオリティも高められる」といいます。
【補足】
「マス(Mass)」とは海外のトレーニーがよく使う言葉で、日本でよく使われる「バルク」という意味に近い。
「筋肉の単純な大きさ」を意味している。
「クオリティ」とはこの場合、筋肉の形や細かいキレ(いわゆる「カット」)を意味する。
例えば、お相撲さんは巨大な筋肉を持っているが、筋肉の細かいキレなどは見えない。
ボディビルでは大きさも重要ですが、いかに形の良い筋肉を作れているかどうかも非常に重要です。
「大きくて、形も良い」と勝つことができます。
だからリー・ヘイニーは、大きさとクオリティ、どちらも追求できるプログラムを使用したってことなんですね。
関連バルク、カット、セパレーション・・ボディビルコンテスト用語をまとめて解説するよ
プログラムを進めるための、5つの考え方
この「3オン・1オフ」プログラムは、以下のようなルールがあります。
- プッシュ系/プル系の動作を組み合わせる
(関節が守られる効果があるため) - 常に軽いウェイトからはじめて、セットを進めるごとにウェイトを重たくする
(ピラミッド法という) - マス(大きさ)をつけるなら、レップ数は6−10回に設定する
- 疲労が溜まったら、セット数や使用ウェイトを減らすか、家に帰ってしばらく休憩してからジムに行く。もしくは休む。決して無理しないこと。
- トレーニング中はセットの最初から最後まで集中すること。筋肉とマインドは常につながっていなければならない。
プッシュ系動作とはその名の通り、押す系のトレーニング種目のことです。胸・肩・上腕三頭筋などがこれにあたります。
プル系動作とはその逆で、上腕二頭筋や背中のトレーニングなど、引く系の動作を指します。
「ピラミッドセット法」とは、軽い重量からセットを開始し、徐々に重たくしていく方法です。
軽いウェイトから始めて関節を十分にウォームアップできるため、ケガをしたくないプロボディビルダーが好んで愛用しています。
5に「筋肉とマインドは常につながっていないといけない」とありますが、これはプロボディビルダーが非常によく使う言葉です。
簡単に言い換えると、「鍛える筋肉を意識して動かすようにしなさいよ」ということです。
これは話しだすと長くなるのでやめますが、ボディメイクをする上で本当に大切な考え方です。
ちなみに英語だと、「マインドマッスルコネクション」と言われます。
また、リー・ヘイニーは食事に関しては次のように語っています。
「激しいトレーニングをするなら、たくさん食べなければならない」
「クオリティの高い体を作るには、クオリティの高いものを食べろ」
トレーニング内容がハードなのに、少食ではダメということです。
また、ジャンクフードなどの脂っこいものなども禁止です。
ボディメイクをする上での基本ですね。
さて、それでは「3オン・1オフ」プログラムを具体的に見ていきましょう。
「3オン・1オフ」トレーニングプログラム内容
リー・ヘイニーが実際に使用したトレーニングプログラムは次のとおりです。
- 大胸筋、腕
- 脚
- 背中、肩
- オフ
- 大胸筋、腕
- 脚
- 背中
それぞれのトレーニング種目を詳しく見ていきましょう。
Day1:大胸筋、腕
大胸筋
- ベンチプレス(バーベル):4セット、6−8回
- フラットベンチダンベルプレス:3セット、8−10回
- インクラインバーベルプレス:4セット、6−8回
- インクラインダンベルプレス:3セット、8−10回
上腕二頭筋
- バーベルカール:4セット、6−8回
- プリーチャーカール:4セット、8−10回
上腕三頭筋
- プレスダウン:4セット、10−12回
- ライイングフレンチプレス:4セット、6−8回
Day2:脚
- レッグエクステンション:4セット、12−15回
- レッグプレス:4セット、10−12回
- スクワット:4−5セット、8−10回
- ハムストリングカール:4セット、8−10回
- スティッフレッグドデッドリフト:3−4セット、8−10回
Day3:背中、肩
背中
- フロントラットプルダウン:4セット、8−10回
- バーベルローイング(もしくはTバーローイング):4セット、6−8回
- ケーブルローイング:4セット、8−10回
肩
- ミリタリープレス:4−5セット、6−8回
- ラテラルレイズ:4セット、8−10回
- アップライトロー:4セット、6−8回
Day4:オフ
ここで週前半のプログラムは終了です。
前半のプログラムは、どちらかというと、「大きさ」を作る用のプログラムとなっています。
次は週後半のプログラムですが、こちらは筋肉のカットや、細かい部分を鍛えるのを目的とした内容になっています。
関連バルク、カット、セパレーション・・ボディビルコンテスト用語をまとめて解説するよ
Day1:大胸筋、腕
大胸筋
- ベンチプレス(バーベル):4−5セット、6−8回
- インクラインバーベルプレス:4セット、8−10回
- ダンベルフライ:4セット、10回
- ディップス:3−4セット、12−15回
- ケーブルクロスオーバー:3−4セット、12−15回
上腕二頭筋
- バーベルカール(もしくはダンベルカール):4−5セット、6−8回
- インクラインダンベルカール:4セット、8−10回
- コンセントレーションカール:4セット、8−10回
上腕三頭筋
- プレスダウン:4セット、12−15回
- ワンアームダンベルエクステンション:4セット、8−10回
- リバースワンアームケーブルエクステンション:3−4セット、10−12回
Day2:脚
- レッグエクステンション:4セット、12−15回
- レッグプレス:4セット、10−12回
- スクワット:4−5セット、8−10回
- ハムストリングカール:4セット、8−10回
- スティッフレッグドデッドリフト:3−4セット、6−8回
Day3:背中
背中
- フロントラットプルダウン:4セット、10−12回
(もしくは懸垂を4セット、6−8回) - バーベルローイング:4セット、8−10回
(もしくはTバーローイングを4セット、6−8回) - ケーブルローイング:4セット、8−10回
- ワンアームダンベルローイング:4セット、8−10回
※肩のトレーニングはなし
Day4:オフ
以上でプログラムが1周まわるので、週前半のプログラムを新たに始める流れになります。
ちなみに、リー・ヘイニーは、「3オン・1オフ」プログラムの利点は次のようなところだと語っています。
- 75〜85%の最大使用重量のウェイトを使用できるのに、それぞれの部位が、3日の回復期間を設けられる
- マストクオリティをどちらも追求できる
- 代謝を良くすることもできる(痩せやすくする)
まあこれだけ動いたらそりゃ痩せるだろとツッコミを入れたくもなりますが・・・。
もし彼に会う機会があれば言っておきます(絶対ないけど)。
腹筋とカーフ(ふくらはぎ)はどう鍛えるのか
腹筋とカーフは、ワークアウトをする日におこなうようです。
つまり、オフ以外の日すべてでトレーニングするということ・・・。
めっちゃキツイですね。
ちなみにトレーニング内容はこちらです。
腹筋
- 垂直レッグレイズ:4セット、15−20回
- インクラインシットアップ:4セット、15−20回
- シーテッドレッグレイズ:4セット、15−20回
カーフ(ふくらはぎ)
- スタンディングカーフレイズもしくはドンキーカーフレイズ:6セット、15−20回
- シーテッドカーフレイズ:3−4セット、15−20回
これをトレーニング日に毎回おこなうのは・・・。
さすがボディビルの世界チャンピオン、次元が違います。
個人的に懸念すること
このプログラムは優秀だと思いますが、私が懸念することは以下のとおりです。
- 肩のトレーニングボリュームが少ない
- 背中のトレーニングメニューにデッドリフトがない
- 腹筋とカーフのトレーニング量が多すぎる
- 回復が追いつかない
肩のトレーニングが少ない
見てわかるとおり、週後半のプログラムで、背中の日に肩のトレーニングが含まれていません。
つまり、肩のトレーニングは他の部位に比べてかなり少ないということになります。
リー・ヘイニー自身の肩が発達しやすいからなのかわかりませんが、個人的には肩のトレーニングを増やしたほうがいいように思います。
肩はボディビルやフィジーク、ベストボディのコンテストでもよくチェックされる部位です。
また、コンテストに出ない人でも、肩が発達していたらTシャツ姿がとても映えます。
(スーツのジャケットは着れなくなるけど)
背中にデッドリフトがない
胸の種目にはベンチプレス、脚にはスクワットがあるのに、背中の代表種目ともいえるデッドリフトが含まれていません。
ケガの可能性を低くするためなのかわかりませんが、デッドリフトは背中の厚みをつけるなら最強の種目なので、ぜひ取り入れたいところです。
腹筋とカーフのトレーニング量多すぎ問題
ほぼ毎日トレーニングすることになるので、いくらなんでも多すぎだと思います(笑)。
私なら、せめて週2回にしますが・・・。
いや、決してサボってるわけではありませんよ(汗)。
回復について
ミスターオリンピアに限らず、アメリカでプロとして活躍するボディビルダーたちは、ステロイドを使っていることがほとんどです。
リー・ヘイニーも例に漏れず、確実に使用していたでしょう。
ここでは「ステロイドはアカンやろ」などの議論はしません。
ただ、ステロイドを摂取すると「回復力が上がる」と言われています。
よって、私たちのような、ステロイドを使用していない一般人がこのトレーニングプログラムをすると、回復力が追いつかない可能性があります。
1日のトレーニング量はそこまで多くないですが、オフが少ないんですよね、このプログラム・・。
(中3日で同じ部位がまわってくるのは、かなりハードです)
筋肉は、破壊と回復を繰り返すことで成長します。
回復しないうちに筋肉を破壊するようなトレーニングをしてしまうと、筋肉が発達せずに分解されて結果的に萎縮してしまいます。
筋肉をつけようとしているのに萎縮させてしまうのは本末転倒なので、ここだけは避けたいところ。
では、「筋肉が減っている」とどう見分けるかですが、これは簡単です。
以前のトレーニングよりも、扱える重量が明らかに下がっていたり、回数が減っていたらそれは筋肉が減っている証拠です。
ノートやアプリなどにトレーニング記録をつけておく必要になってきますね。
よって、もし私がこのトレーニングプログラムをカスタマイズするとしたら、次の点に気をつけます。
- 肩のトレーニング量を増やす
- バーベルローイングをデッドリフトに変更する
- 回復が追いつかない場合は、セット数を減らすか、オフを増やす
あとは実際にやってみて、種目やセット数を自分なりに細かくカスタマイズしていく感じになります。
たとえば、脚と背中の日が近いので、腰への負担を減らすためにもデッドリフトをハーフレンジのデッドリフトにするなどですね。
参考【画像で解説】背中を鍛えるならハーフデッドリフトが超絶オススメ
前腕を鍛えるべきかどうか
今回紹介している元記事のなかで、リー・ヘイニーが「前腕も鍛えるべきか?」という質問をされて、「もちろんだ」と答えています。
とはいえ、上半身のトレーニングで前腕も刺激されるため、彼の前腕のトレーニングメニューはそこまで多くありません。
リー・ヘイニーの前腕トレーニング
- バーベルリストカール:3−4セット、15−20回
- リバースリストカール:3−4セット、15−20回
これを腕以外の日に、週2回トレーニングします。
リー・ヘイニーいわく、上半身を使わない脚の日に前腕を鍛えるのが良いとのこと。
どんな人におすすめなトレーニングプログラムなのか
トレーニング経験者ならわかると思いますが、メニューを見るだけでも、相当ハードなプログラムです。
1日のトレーニング量はたいしたことはないですが、中3日で同じ部位がまわってくるのはちょっとキツイ。
いかに回復につとめるかがポイントとなるでしょうね。
グルタミンの摂取量を増やして、回復力を上げることが大切になりそう。
参考【おすすめ】グルタミンの効果、飲み方、選ぶポイントはこれ
ただ、確実に成長するとは思うので、ボディビルダーのような体型を目指している人や、短期間でぐっと成長したい人なんかには向いていますね。
おわりに
私はこのリー・ヘイニーのトレーニングプログラムを実際に試すことにしました。
情報は受け取るものではなく、アウトプットのためにあると信じています。
ということで、3ヶ月後くらいにレポートしたいと思います。
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