こんにちは、ワークアウトハッカー(@workouthacker)のブログです。
筋トレをする人が目指す場所は、言うまでもないですが
いかに筋肥大するか
ですよね。
最近のフィットネス業界では
「なるべく脂肪をなるべくつけずにバルクアップしようぜ!」
という風潮があります。これを「リーンバルク」といいます。
そんなことができるの?と思われるかもしれませんが、ある程度まではできるんです(完全には無理ですが)
体脂肪をつけずに増量(筋肉量のみ)を実現するには、
筋肥大専用のカロリー数を設定
が必要不可欠です。
はじめは慣れないかも知れませんが、1回やってみたら、「なんだ、案外カンタンだな」と思うはずです。
流れとしては、1日に摂取すべき摂取カロリーを割り出し、
- P(タンパク質)
- F(脂質)
- C(炭水化物)
のバランスを設定していきます。
今回の記事は、リーンバルクを目指すあなたに、次のことを出来るようになってもらうために書きました。
- 増量、減量時に使えるカロリー設定の方法
- PFCバランスの設定
これらの方法を身につけると、体に取り入れる栄養素を自由自在にコントロールできるようになります。
いわば、トレーナーが使っているような「自分の体を自在に成長させる武器」が手に入るということ。
あなたがトレーニングをしていて体を成長させたいと思っているなら、これを知らないとかなり損をするかもしれません・・。
さて、それではいってみましょう!
脂肪をつけないためのバルクアップ方法
結論から言いますと、週に4~5日のハードトレーニングをして、脂肪を乗せずにバルクアップする時の摂取カロリーとは、
除脂肪体重×約40
を摂取すると良いと言われています。
フィットネス業界では知っている人が多いかも知れませんが、一般では知られていません。
(一般でハードにトレーニングする人がなかなかいないからでしょうね)
ここで注意して欲しいのは、”おおよそ”40倍ということ。
一応信頼できる数字ではありますが、人の体は人それぞれで違います。
人によってはこれが45だったり35だったりしますから、40を基本として捉えて下さい。
さて、これからは例を交えて説明していきましょう。
【ステップ1】
まずは摂取できるカロリーを計算する
例えば、こんな人がいたとします。仮にAさんとしましょう。
【Aさん】
- 体重:80kg
- 体脂肪:10%
- 週に最低でも4日、1日1時間ほどトレーニングをする
Aさんは、なるべく脂肪をつけずにバルクアップをしたいと考えています。このときにAさんがまずやるべきことは、カロリー計算です。1日にどれだけのカロリーを取れるのかを公式に当てはめて割り出していきます。
脂肪をつけずにバルクアップをするときは、「除脂肪体重(LBM)×40」という計算をしましょう。除脂肪体重(じょしぼうたいじゅう)とは、体重から脂肪の量を引いた数値のことです。
Aさんの体重は80kgで、体脂肪が10%なので、次のような計算になります。
- 80kgー(80kg×10%)=72kgの除脂肪体重
これで72kgという除脂肪体重が割り出せました。これに40を掛け算します。
- 72kg×40=2880kcal
Aさんは、2880kcalを目安にカロリーを摂取すれば良いということがわかりました。
※これはトレーニングをしている人のためのカロリー計算です。トレーニングをしない人が上記の計算をしてカロリーを摂取すると、太る可能性が高いので注意してください。
さて、カロリー量はこれで計算できました。次は、PFCのバランスを調整していきます。PFCとは、3大栄養素の略です。
【3大栄養素】
- Protein:タンパク質
- Fat:脂質
- Carbohydrate:炭水化物
※「カーボハイドレート」と読みます
それぞれの栄養素を、どのくらいの割合で摂取していけばいいのでしょうか?
まずは、脂質の摂取量から決めていきます。
【ステップ2】
「脂質」を計算する
さて、Aさんが摂取すべきカロリー量は2880kcalでしたね。次は、Aさんが摂取すべき脂質の量を計算していきます。
「脂質を摂ったら太るんじゃない?」と思う人が多いかもしれませんが、脂質の摂取は体に必要です。なぜなら、脂質はビタミンの吸収を助けたり、新陳代謝を助けるなど、体にとって欠かせない栄養素です。
では、バルクアップをするときはどのくらいの割合で摂るべきか?ですが、総摂取カロリーに対して、10〜20%がちょうどよいとされています。
脂質は総摂取カロリーに対して、10〜20%の割合を摂取しよう。まずは20%から始めて、様子を見ていこう。
たとえば、Aさんが総摂取カロリーに対して20%の脂質を摂取するなら、計算は次のようになります。
- 2880kcal×20%=576kcal(脂質)
Aさんは、1日に576kcalの脂質を摂取すれば良いということです。ですが実際、これはどのくらいの量なのでしょうか?576kcalの脂質を実際に摂取する量に変換するには、ちょっとしたコツがいります。
ヒントは、脂質1gのカロリーは9kcalということ。これを踏まえて計算すると、次のような脂質量(g)になります。
- 576kcal÷9=64g
ミックスナッツをひと掴みすると、だいたい10gです。他の食事から摂取する脂質と合わせると、1日にミックスナッツを3〜4掴みくらい食べると良いということになります。
ちなみに、ミックスナッツは質の良い脂質を含むだけでなく、ビタミンや鉄分も豊富なのでおすすめの食材です。選ぶときは無添加のミックスナッツを選ぶようにすると、オイルなどの余計なカロリーを摂取せずに済みます。
【ステップ3】
タンパク質量を計算する
さて、Aさんの摂取カロリーは2880kcal、脂質は576kcal(約64g)と計算できました。次は、筋肉を成長させるのに必須なタンパク質の摂取量を計算していきましょう。
タンパク質の摂取量は、「除脂肪体重×3g」で計算しよう。
※「除脂肪体重」とは、体重から脂肪の量を引いた数値のこと。
「まずは摂取できるカロリーを計算する」の部分で計算したように、Aさんの除脂肪体重は、72kgです。つまり、次のような計算になります。
- 72×3=216g(タンパク質)
Aさんは、1日に216gのタンパク質を摂取すれば良いということがわかりました。
ただ、216gものタンパク質を食事だけで補うのは非常に大変です・・・。牛肉で言うと、1日に約1kgを食べなければならなくなります。さらに、これだけの牛肉を食べると余計な脂質までも摂取してしまい、確実にカロリーオーバーになります。いくらバルクアップをするためとはいえ、カロリーを摂りすぎれば体脂肪に変換されるので、カロリーの低いプロテインで補給しましょう。
アイソレートタイプのプロテインは脂質やカロリーも少なく、タンパク質の含有量が多いので私は好んで使っています。
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さて、残りは炭水化物量を計算するだけです。あと一歩なので頑張りましょう!
【ステップ4】
炭水化物の計算をする
総摂取カロリー、脂質、タンパク質ときて、最後に炭水化物の量を計算します。ここまでくれば簡単で、引き算をするだけです。
(総摂取カロリー)ー(脂質+タンパク質)=炭水化物
Aさんの例で計算すると、こうなります。
- 2880ー(576+864)=1440kcal(炭水化物)
Aさんは、1日に1440kcalの炭水化物を摂取すれば良いということがわかりましたね。これもわかりやすいように、カロリー表記から、「グラム」に直しておきましょう。
炭水化物は、1g=4kcalなので、次のように計算します。
- 1440÷4=360gの炭水化物量
Aさんは、1日に360gの炭水化物を摂取することになりました。
注意していただきたいのが、これは360gのお米を食べればいいということではありません。というのも、お米には炭水化物だけではなく、水分といった他の栄養素も含まれているからです。
炊いた状態のお米に含まれる炭水化物は、約40%です。つまり、100gの炊いたお米には、約40gの炭水化物が含まれているということ。もし、お米で360gの炭水化物をするとなると、次の計算になります。
- 360÷40%(0.4)=900g
炊きあがりのお米1合が約350gなので、約2.5合のお米をAさんは1日に食べたらいいということです。
炭水化物の量=お米の量ではない。
まとめ
今回解説したことをまとめます。
- 総摂取カロリーを決める
- 脂質を決める
- タンパク質を決める
- 炭水化物を決める
もしあなたが初めてカロリー計算をしたのであれば、混乱してしまったかもしれません。
ですが、計算自体はシンプルなので、何回もやっていくうちに、頭の中だけでパパっと計算できるようになります。心配しないでください!
カロリー計算ができれば、後は食事メニューを作成して、それを愚直に実行していけばOKです。それができたら必ず結果が出ます。
もしそれで体重が変わらなかったら、かけ数を「45」にしてみるなどしてやってみてください。
そうやってトライアンドエラーを繰り返すことで、自分の体を知ることができます。
今回参考にした本
2016年リオデジャネイロ五輪の柔道選手のストレンクスコーチである「岡田隆さん」が書かれた、『除脂肪メソッド』を参考にさせていただいています。
【略歴】
了德寺大学講師。日本体育大学教員。東京大学大学院博士課程。 専門はトレーニング科学、アスレティックリハビリテーション。 日本体育大学大学院修了、体育科学修士。 JOC強化スタッフ(柔道,水泳)、理学療法士、日体協AT、NSCA CSCS*D。柔道全日本強化選手、水球日本代表などのトレーナーとして、トレーニングからリハビリテーションまで総合的に担当。 世界選手権、アジア大会 など、国際大会へのトレーナー帯同実績も多数。
参考:スポーツトレーナー 岡田隆氏
本のタイトルは「除脂肪」となっていますが、カロリー計算自体は増量にも応用することができますよ。
減量に関しては、この本を読めば誰でも体脂肪10%くらいまでは減量できると思います。
10%くらいからもう一絞りしたい中上級者の人も満足できる内容が書かれているので、体脂肪を落としたい人にもおすすめ。
摂取カロリーや体重を自在にコントロールできるようになりたいなら是非読んでみてください。
1,000円ちょっとの値段ですが、もしこれが3,000円だとしても私は買っていたと思うくらい濃厚な内容です。
また、筋肉をつけるには、食事はもちろん、サプリメントを適切に選ぶことも大切です。
間違ったサプリを選んでしまうと、効果が出ないばかりか、お金までムダにしてしまうことも・・・。
損をしたくないあなたは、以下のサプリ選びの記事も参考にしてみてくださいね!
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