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筋トレに慣れてきた初心者が犯す、よくある間違い

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どのジャンルにしろ、初心者に間違いはつきもの。それ自体は問題ありませんが、大切なのは自分が間違いに気づき、修正できるかどうか。

筋トレは誰もが気軽にできるぶん、多くの間違いをよく見かけます。
この記事では、これから筋トレを上達したい人のために、よくある間違いをまとめました。

私が今までに犯した間違いを赤裸々に晒しています。あなたも同じ間違いをしませんように・・・!

筋肉痛がこないと悩む

昔からある「筋肉痛がくれば筋肉が大きくなる」という話し、これはもはや太古の知識です。

研究によると、「筋肉痛を感じたグループと、感じなかったグループで、筋肉の成長に違いは見られなかった」ことがわかっています。

元ボディビル日本チャンピオンの田代誠選手は、トレーニングDVDの中で、「筋肉痛はこなくていい。むしろ、筋肉痛がきたらそれはダメなトレーニングだ」とすら語っていました。

実際にやってみるとわかりますが、筋トレの頻度を増やすと、筋肉痛はあまりこなくなります。しかし、筋肉は発達するものです。また、その部位の筋肉が硬いと、筋肉痛になりやすいこともあります。

筋肉痛の仕組みはまだあまり解明されていませんが、少なくとも「筋肉痛がくればくるほど筋肉が発達する」は間違いです。

筋肉痛がなくても、自分が扱う重量もしくは回数が伸びていれば、筋肉痛がこなくても成長しています。安心しましょう。

筋肉痛がなくても心配しない

関連:筋トレで筋肉痛にならない?それでも筋肉は発達しています

ベンチプレスを胸でバウンドして挙げる

ジムでベンチプレスをする初心者に多いのが、バーベルを胸でバンバン跳ね上げている光景。

たしかに、これだとベンチプレスを挙げやすくはなります。しかし、高い確率で100kgあたりで伸び悩みます。
何か意図があってやっているのならOKですが、ただ単純に挙げやすくなるからやっているのなら間違い。

実は、私こそ、この間違いに陥っていました。100kgあたりで伸びがストップしてしまったのです。ジムでかっこつけたかったのです、誰も見てないのに。

解決策はいろいろありますが、私の場合、バーベルを下げて胸につけた位置(ボトム)で一旦とめて、0.5秒ほど停止してから挙げるようにすると、徐々に改善できました。

ベンチプレスでバーベルを胸でバウンドさせているといつか伸び悩む

関連:チャンプに聞け!ベンチプレス元世界王者が方法・フォームを解説

トレーニングは頑張るのに、栄養摂取をおろそかにする

初心者の場合、筋トレの刺激に対して体が反応しやすく、順調に体が大きくなります。
しかし、栄養摂取をきちんと続けないと、ある時期から成長がストップします。

この時点で筋トレをさらにハードにすることも必要ですが、栄養摂取もトレーニングと同じくらい真剣に取り組まなければ、筋肉は成長しません。これはボディビルに限らず、運動パフォーマンスを向上させたい人でも同じです。

筋トレと栄養摂取は同じくらい真剣に

関連:少食でも筋肉は増量できる!たくさん食べられない人が筋肉を大きくするための基本戦略を解説

やたらとテクニックを使いたがる

筋トレに慣れてくると、スーパーセットやドロップセット、フォースドレップ法など、いろんなテクニックを学ぶことでしょう。そして、ジムで実践したくなる。

もちろん、これらの方法は有効です。
ただし、フォームが正しければ。

たとえば、よく見かけるのは、バーベルカール→ケーブルカールのスーパーセット法。初心者の場合、体やバーベルを前後に振って反動をつけて上げてしまっていることがほとんど。

これらのテクニックは、適切なフォームのうえに成り立っていることは忘れてはいけません。

フォーム >>>>> テクニック

関連:【筋トレ】スーパーセット(Superset)とは?メリットと具体例を解説

デッドリフトを床やラックにばんばんぶつけて反動を使って挙げる

デッドリフトの基本は、床やラックに一旦置いてから、体全身に一気に力を入れて、爆発的に挙げること。床のバウンドを使ったところで、筋力が大幅に伸びるかというとそうではありません。

もちろん、デッドリフトでは重たいウェイトを扱うため、多少の音がしてしまうくらいにはぶつけることもあるでしょう。

しかし、ベンチプレスと同様、反動を使い続けると、どこかで大きく伸び悩みます。

ただ、例外もあります。デッドリフトの種類のひとつに、床にぶつけてバーベルをすばやく上げる「タッチアンドゴー」と呼ばれる方法が存在します。しかし、これはラグビーやアメフト選手など、瞬発力を極限まで高める必要のあるアスリートが取り入れる方法です。

しかも、重たすぎるウェイト扱うと腰をケガする可能性が高くなり、トレーナーによる適切な指導が必要です。素人が安易に真似するのは危険です。

デッドリフトでは床にバンバンぶつけない

関連:パワーリフティング日本王者「大室豪槻」選手に聞く、デッドリフトの方法とフォーム

上級者の真似をしてチーティングを使ってしまう

ジムにいる上級者(もしくはそれっぽい人)は、「チーティング」というテクニックを使ってバーベルカールやアップライトローをしていることがあります。はたからみると、無理やり反動をつけて上げているように見えます。しかし、実際にはウェイトをしっかりコントロールして、筋肉に的確な刺激を与えているのです。

チーティングは上級者だからこそできるハイレベルなテクニックであって、初心者にはおすすめしません。泳げない金槌の私が、北島康介選手の練習を真似するようなものです。

初心者がチーティングを見よう見まねでやってしまうと、ただ単にウェイトを振り回すことになり、筋肉に適切な刺激が入らず、骨や健などに大きな負担がかかります。最悪の場合、ケガをすることも。

チーティングについては昔から賛否両論あり、上級者でもチーティング否定派がいます。

ボディビル的な、見た目の良さを目的に筋トレをするなら、基本はゆっくり、ウェイトをコントロールしながら動かすのが鉄則です。

チーティングは超高等テクニック。ほとんどの人には必要ない

関連:筋肉を大きくするために筋トレ初心者が最初に知っておくべきこと

扱いきれない高重量をショートレンジでおこなう

ショートレンジとは、短い範囲のこと。
膝を少しだけちょんちょん曲げてスクワットやレッグプレスをしたり、ベンチプレスで肘をわずかに曲げるなどの行為です。

これでは、筋肉が動く範囲(レンジ)が短すぎて、筋肉に適切な刺激が入っていません。
筋トレでは、すべての範囲(フルレンジ)を使った動作が基本です。

ある一定の期間だけ、筋力向上のために短い範囲(ショートレンジ)でおこなう方法は存在しますが、ほとんどの人にとって必要ありません。
正直にいうと、私もこの罠にハマっていた一人ですが、本当に後悔しています。変なプライドを持っていました…ごめんなさい。

重量を下げて、フルレンジでのトレーニングをしたほうが筋肉はきれいに発達します。

筋トレの基本はフルレンジ(ただし無理のない範囲で)

器具を2つ同時に占領して周りに迷惑をかける

スーパーセット(2つの種目を交互におこなうテクニック)をするために、2つの器具を占領してしまう人がいます。

ジムが空いているならいいかもしれませんが、ジムは人で溢れかえっています。
そんなとき、一人で2つの器具を独り占めしていたら、言うまでもなく周りへの迷惑になりますよね。

そもそも、スーパーセットをしたからといって筋肉が何倍も大きくなるかというと、そうではありません。
どうしてもスーパーセットをしたいなら、周りの了承を得るか、人気の少ない時間帯を狙いましょう。

スーパーセットは他人の筋トレの機会を奪っていることに気づくこと

ネガティヴ局面をサボる

ダンベルは上げるときと、下げるときにそれぞれ名前がついています。

  • 上げる:ポジティブ
  • 下げる:ネガティブ

ほとんどの初心者が、ポジティブ面は頑張って上げますが、下げるときは力を抜いてしまっています。

しかし、これはとてももったいない行為です。

しかし、筋肉の構造として、下げるときのほうが力を発揮できる仕組みになっています。
つまりネガティブ局面でウェイトをゆっくり下げて、しっかり耐えることがとても大事なのです。

ポジティブの際にどっと爆発的に上げて、ネガティブのときはその半分の早さで下ろす、くらいがちょうどいいでしょう。

ボディビル的な筋トレでは下ろすときのほうがメイン

ハイレップをおろそかにする

「デカくなるには重たいウェイトを使って、5〜8レップあたりを狙う」

筋トレ界ではもはや常識です。
たしかに、デカくなるには高重量トレーニングは大切です。

しかし、ハイレップの刺激も重要。
ハイレップとは、12〜20回あたりの多めのレップ数を指します。

ペックデックやケーブルカール、ケーブルサイドレイズなど、高重量を扱いにくい種目では、ハイレップでのトレーニングも取り入れていくといいでしょう。

ハイレップトレーニングも大事

ラットプルダウンで必要以上にチーティングを使う

おそらく、初心者がジムで犯す間違いでもっとも多いのがこれ。

私も筋トレを始めて数年は、この間違いにハマっていました。上級者のマネをして、背中を後ろに倒す反動で、ラットプルダウンをしていたのです。今考えると、本当に馬鹿なことをしたと反省…。

上級者の適切な指導があればいいのですが、なんとなくやっているだけでは、広背筋ではなく腕や肩の後ろの筋肉を使ってしまいます。

タイムマシンがあったら自分を叱ってやりたいくらい、後悔しています。

初心者が見よう見まねのチーティングをすると確実に間違う

必要以上に大声を出してトレーニングをする

やたらと「う!う!」と大声を出してトレーニングをする人がいます。
もちろん、筋トレを追い込むと多少の声は出ますし、それは理解できます。

しかし、あまりにも大きすぎる声は、周りの人を不快にしているということを自覚すべきです。運動をしているのはゴリゴリマッチョばかりではなく、若い女性や高齢者だっているのです。

ジムに限らず、周りへの配慮は、人として気をつけておきたい部分ですね。

やたらと大声を出しても結果は変わらない

スポーツ目的なのにボディビル的な筋トレを真似してしまう

当サイトはボディビル的な筋トレについて情報発信していますが、スポーツや山登りなど、実際の運動のために筋トレをする人が読んでいるかもしれないため、注意として書いておきます。

「ボディビル的な筋トレ」だけをしてしまうと、スポーツに悪影響が出ます。はっきりいって使えません。

ここでいうボディビル的な筋トレとは、

「ウェイトをゆっくり動かす」
「筋肉に効かせる」
「筋肉をひたすら大きくする」

といったことを指します。

これらの方法は、たしかに「筋肥大」という目的にはかなっていますが、運動パフォーマンスには直結しません。むしろ、悪影響にすらなります。

もちろん、スポーツ選手でも筋肉を大きくする工程は必要です。
しかし、同時に「それを実際に使える状態にする」というチューニング作業も必要です。

ほとんどの場合、ボディビル的な筋トレでは、チューニングは省きます。特に使う予定がないので・・・。
そのため、YouTubeなどを見てボディビルダーの筋トレを真似しても、「あれ、体が前より重たいな。動きにくいな」なんてことになってしまうのです。

私はダンクがしたくてスクワットをやり、150〜160kgは上がるようになりましたが、チューニングをしていなかったため、ジャンプ力は一切伸びませんでした。逆に、自重トレーニングと瞬発力系のエクササイズを組み合わせることで、ジャンプ力は非常に伸びました。

ここで伝えたいのは、ボディビル的な筋トレが悪なのではなく、チューニングも必要という点です。

ボディビル的な筋トレだけでは、使えない筋肉ができあがる

関連:筋トレをしても競技の成果が出ない人は、何を間違えているのか?

使えない筋肉をつけて後悔したくないなら、こういった本を読んで勉強しておくのがおすすめです。

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