ワークアウトハッカー(@workouthacker)です。
体重が増えづらく、脂肪がつきにくいトレーニング初心者の友達に、食事とトレーニングの面からアドバイスをしました。
同じような状況にいる人に役立つかもしれないので、アドバイスをシェアしたいと思います。
「ガリガリだからあと5kg増やしたい」という友達
先日、大学時代の友達のAくんから電話がきました。「体を大きくするにはどうしたらいいか?」と相談の電話でした。
- A「久しぶり!いきなりなんやけど、相談してもええかな?」
- 私「いきなりどうした?(楽天カードの勧誘か?)」
- A「体重を増やしたいねん」
- 私「ほほう」
- A「ゴールドジムに通い始めたんやけど、忙しくてまだ行けてないねんけどな・・」
- 私「なるほど。ちなみに、今の仕事はなにしてるの?」
まずは、生活環境をヒアリングすることから始めます。
生活環境にトレーニングがうまく溶け込むようにデザインしてあげると、効果が出やすいからです。
普通に考えると、体重を5kg増やしたいなら、週に5日くらいはジムに通ったほうがいいでしょう。
ですが、よほどのトレーニング好きでもない限り、ほとんどの人はジム通いが続きません。
私の経験上、ジムに通い始めるほとんどの人は、3ヶ月もすれば「休眠会員」になります。
続くのはほんの一握りです。
原因のほとんどは、「最初から頑張りすぎてしまう」ことにあります。
最初に気合いを入れてトレーニングをする人ほど、1ヶ月もすれば来なくなってしまう傾向が強いです。
ということで、体を大きくしたいと意気込む気持ちはわかりますが、最初からアクセルを吹かしすぎないことをオススメします。
さて、ヒアリングをした結果、次のようなことがわかりました。
まずはヒアリング:今どうなのか、今後どうなりたいのか
以下、Aくんのスペックです。
- 身長:178cm
- 体重:58kg
- 経験スポーツ:体操6年
- 家庭:奥さん、こども1人
- 仕事:営業、忙しい
- ジム:ゴールドジム
- その他:食が細い、脂肪がつきにくい、超イケメン(怒)
もっとがっつりヒアリングをするなら「既往歴(きおうれき)」といって、過去にかかった病気やケガについて詳しく聞きます。ですが、録画していたワンピースの映画が見たかったので、ショートカットしました。
(仕事ならもちろんしっかりやりますが・・)
スペックを聞き出した後は、「具体的にどんな体になりたいのか?」という点をヒアリングします。
ポイントとしては、具体的にイメージをさせることです。
というのも、増量にしろ減量にしろ、トレーニング初心者のほとんどは、自分が実際にどうなりたいのかイメージできていません。
この場合、「こんな人みたいになりたい?」など、イメージに近い人を予測して、当たりをつけます。モデルやタレントなどを会話に出すのが有効です。
こうすることで相手側も自分がどうなりたいのか実際にイメージすることができ、目標達成へのモチベーションが上がります。
Aくんの場合はムカつくことに、背が高くてイケメンなので、なんとなく「ベストボディに出る人みたいな体になりたい?」と聞いたところ、「うん、そんな感じ」という回答が来ました。
※ベストボディ:「細マッチョ」よりも体格を良くしたような人が出る大会のこと
他にも色々聞き、Aくんがどうなりたいのか、だんだんわかってきました。
- 体重を5kg増やしたい
- 上半身と下半身バランス良く筋肉をつけたい
- ベストボディ的な体になりたい
- 腹筋を割りたい
目的がある程度明確になったところで、アドバイスに移ります。
独身であれば時間はたっぷりありますが、Aくんは家庭を持っていて、しかも忙しい営業職です。食事も不規則。
つまり、時間が限られているので、効率の良さが求められます。
また、体操をしていたのは非常に大きなメリットです。
体操経験者は柔軟性が高く、筋肉を動かす範囲(レンジ)が広いです。レンジを大きく取れると、筋肉がキレイな形に発達します。
筋肉がキレイに発達すると、デコボコ感が強調され、かっこいい体を作ることができるんですね。
「大学時代にイケメンすぎて超モテモテだったやつが、マッチョになってしまったらもっとモテてしまう・・・」という嫉妬と葛藤しながらも、友達のよしみでアドバイスをすることにしました(もう結婚してるし)。
ということで、まずは栄養摂取から。
ポイントは、「食事量をいきなり増やしすぎない」ことです。
栄養摂取:食事は徐々に増やす
食事についてもヒアリングしていきます。
- 私「んで、食事はどうしてる?」
- A「全然食わへん。頭が鈍ってしまうねん」
- 私「・・・。朝食は?」
- A「完全無欠のバターコーヒーやな」
- 私「なるほど・・・(「完全無欠の」はいらんやろ)」
※バターコーヒー:「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」で紹介され話題になったコーヒー
とまあ、全然食べていないことがわかりました。そりゃ58kgしかないわけです・・・。
頭が鈍るのはわからないでもないですが、それでももうちょっと食べないと筋肉を大きくできません。
食事内容をまとめると以下のようになりました。
【Aくんの食事】
- 朝:完全無欠のバターコーヒー
- 昼:なし(頭が鈍るため)
- 夜:奥さんの手料理(お米:茶碗1杯)
まあこんな低カロリーでよく生きてこられたなというくらいの食事の少なさ!
Aくんの守護霊が危険を感じて私に連絡させたのではないかと思ってしまうほどです。
体を大きくするには多くのタンパク質や炭水化物を摂取しなければいけないのですが、Aくんの体はこの食事量に慣れてしまっているため、急に増やすと体へ負担がかかります。
そこで、まずはトレーニング前、中、後の栄養補給を充実させます。
【トレーニング前後の栄養補給例】
- トレーニング1時間前:おにぎりを1つ、プロテイン2杯
- トレーニング中:水
- トレーニング後:プロテイン2杯、糖質ドリンク
トレーニング前におにぎりなどの炭水化物を取ることで、トレーニング時のエネルギーにします。
トレーニング中はBCAAなどのアミノ酸を摂取すると良いのですが、お小遣いの関係でそこまでお金を出せないのでお水に。
トレーニング後は、プロテインと、コンビニやスーパーなどで手に入るオレンジジュースやリンゴジュースでしっかりと栄養を摂取。
サプリメントに関しては、こだわりすぎるとキリがありません。初心者なら、まずはプロテインでOKです。
もし予算があるなら、トレーニング中のBCAA、トレーニング後にグルタミンは追加してほしいところです。
Aくんは甘いものが苦手だったので、甘すぎず、かつ美味しい「エクスプロージョンプロテイン(ストロベリー味)」をオススメしておきました。
トレーニング:まずはマシンで筋肉の使い方を覚える
Aくんがラッキーなのは、ゴールドジムに通っていること。理由は大きく2つあります。
- トレーニングマシンの充実度は日本トップクラス
- トレーナーに優秀な人が多い
5〜6年ゴールドジムに通って感じたことですが、トレーニングマシンの質は日本トップクラスです。
「質が高い=プロ向け」というイメージがあるかと思いますが、そんなことはありません。
むしろ初心者にこそ使いやすいマシンが厳選されています。
ここで言う「使いやすいマシン」というのは、筋肉に的確に刺激を与えられるマシンをいいます。
今の時代のマシンは非常に発達していて、筋肉の使い方を覚えるには最適です。
たとえば、ゴールドジムが設置している「ストライブ」というブランドのチェストプレスマシンをすると、大胸筋がギュっと収縮するのを強く感じることができます。初めて使ったときは驚きました。
ダンベルやバーベルなどのフリーウェイトをいきなり使ってもよいですが、質の高いマシンがあるのだから、使わないと損です。
マシンで筋肉の使い方を覚えていきながら、徐々にフリーウェイトを扱っていけばいいでしょう。
ゴールドジムのトレーナーは優秀な人が多い
ゴールドジムのトレーナーさんには、ボディビルダーが多く、ボディメイクの達人がゴロゴロいます。
率直に言って、「なんで独立しないんだろう?」と思ってしまうほどです。
もしAくんと私が同じジムに通っていたらトレーニングを教えてあげられますが、そうも行きません。電話口でフォームを解説しても、伝えるのはむずかしいです。
よって、フォームに関しては「ゴールドジムのトレーナーさんに聞けば大丈夫」と伝えました。
基本的に、誰に聞いても丁寧に教えてくれますが、黄色や銀色のユニフォームを着ているトレーナーに聞けばまず間違いありません。
私の知り合いのゴールドジムプロトレーナー(シルバー)は、パワーリフティングで有名だったり、ボディビルの大会で優勝していたりします。
ゴールドジムでは、トレーナーの階級によって、ユニフォームの色が違います。
1:アドバンストレーナー
セミナー・ゴールドジムアカデミーの講師も担当するトレーナーです。実技 ( 技術 · 実践 ) はアカデミーレベルが上級にあります 。ユニフォームの袖が黄色のトレーナーです。
2:プロトレーナー
ゴールドジムアカデミー全過程合格。実技 ( 技術 · 実践 ) はアカデミーレベル上級にあります 。 ユニフォームの袖がシルバーのトレーナーです 。
オフィシャルトレーナー3:ゴールドジムアカデミー 全過程合格 。実技 ( 技術 · 実践 ) はアカデミーレベルが中級にあります。ユニフォームの袖がオレンジのトレーナーです。
4:トレーナー
ゴールドジムアカデミーを受講してトレーナーとしてトレーニングや勉強をしているトレーナーです 。 ユニフォームの袖がレッドのトレーナーです。
もし、家や公共のトレーニング施設など、トレーナーに聞ける状況ではない人は、YouTubeでトレーニングが上手な人を見てマネするという手もあります。
個人的には、初心者はイギリスの「マイクサーストン」という方のフォームを参考にすると良いと思います。
トレーニングフォームが尋常ではなくキレイです。初心者は、彼の動画をすべて見てください。
体重を増やすためのアドバイスまとめ
Aくんへのトレーニングアドバイスをまとめます。
- いきなり食事量を増やし過ぎない
- トレーニング前・中・後の栄養補給を充実させる
- まずはマシンで筋肉の使い方を覚える
トレーニング経験者からすると当たり前のことのように思うかもしれませんが、大切な基本です。
上記の内容を続けて、2週間後に体重の増加をチェックします。
1週間じゃ数値に表れるほど体は変わりませんし、3週間だと変化を見逃してしまいます。だからトレーニングのサイクルは2週間ごとにチェックするのがオススメです。
(トレーニング量にもよりますが)
ただ、これを続けるだけでは体重5kgの増加は達成できません。栄養もトレーニングもまだまだ少ないからです。ここから様子を見ながら、食事量を増やしたり、トレーニングメニューや強度を高めるなど、あれこれデザインしながら進めていきます。
以上、「体重を5kg増やしたいけど太れないというトレーニング初心者の友達に私がした簡単なアドバイス」でした。