どうも、@workouthackerです。
今回は、
「ボディビルやフィットネスのコンテストに出てみたいけど、初めてなのでどれに出たらいいかわからない」
という人に向けて、日本のフィットネス団体をまとめました。
やや長文になってしまったので先に結論を言いますが、初めての場合は「NPCJ」か「ベストボディジャパン」に出場すると良いと思います。
というのも、大会初心者にとって出場のハードルが低く、気軽に参加しやすいんです。
とはいえ、ボディビルをがっつりやりたい人には「JBBF」という団体がオススメだったりと、目的によって色々な選択肢が考えられます。
この記事では、各フィットネス団体の特徴をまとめているので、フィットネスコンテストデビューを検討している方はぜひ読んでみてください。
それではいってみましょう!
JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)
JBBFは、1955年に設立された、日本でもっとも歴史のあるフィットネス団体です。規模の大きさ・レベル・ドーピング検査基準など、他団体に比べると高く、事実上日本一といっても過言ではありません。ボディビル業界では一般的に、「ジェイビー」と略されて呼ばれます。
国内最大の規模とレベル
1955年設立と歴史が長いぶん、出場する選手も多く、非常にハイレベルなのがJBBF。
他団体に比べると圧倒的にレベルが高く、JBBFの大会勝つのはトレーニング歴が10年以上など、相当な経験のある人じゃなければむずかしい。毎年10月に開催される「全日本ボディビル選手権(野球でいう「日本シリーズ」)」で優勝すると、事実上日本一の選手と認められます。
なお、全日本大会(野球でいう「日本シリーズ」)で優勝や3位内に入るなどの好成績を収めた選手は、世界大会へ挑戦する出場権を得ることができます。
他のフィットネス団体で活躍していた選手がJBBFへ出場することも多々あり、それだけJBBFには「ハイレベルな団体」というイメージがあります。
また、JBBFで活躍していると、『アイアンマン』や『月刊ボディビルディング』といったトレーニング専門誌に取材されることが増えて全国的に有名になれます。それが選手のステータスにもなっているようです。
レベルが高いとはいえ、初心者のために「新人戦」のような大会も用意されているので、初心者でも出場できます。ただし、新人戦でもレベルがかなり高いので簡単には勝てないでしょう・・・。
ドーピングチェックがとても厳しい
JBBFはドーピングチェックがとても厳しいことで有名です。ドーピングチェックとは、筋肉を大きくするための薬を不正に使用している選手を検査する仕組みのことです。
ドーピングチェックは抜き打ちでおこなわれることがほとんどで、大会で優勝したり、あきらかに筋肉が発達しすぎている選手を対象に実行されます。
全日本大会で勝つような選手は、普段の生活中でも突然ドーピング検査員が表れて、尿検査をするように求められるとか・・・。
さらに、数ヶ月単位での行動スケジュールを団体に提出しなければなりません。こうすることで、選手がいつどこにいるか、などを把握してドーピング検査をしやすくするんですね。
『有名税』ならぬ、『筋肉税』というか、いろいろ大変そうです・・・。
しかし、ドーピングチェックが厳しいからこそ、JBBFで勝つと「薬を使わずに筋肉を成長させた」というイメージがつくので、選手にとって損はありません。
ちなみに、ドーピング違反の判定が出た場合、約46万円の罰金を支払うことになります。名誉とともに、お金までもなくなってしまうことに・・・。
関連:メチルヘキサンアミンでドーピング違反にならないためにサプリメントを見分けるには?
おすすめな人
- 高いレベルを目指している人
- 有名な選手との人脈を作りたい人
NPCJ(一般社団法人NPCJ)
NPCJは、2015年に設立された、若くて勢いのあるフィットネス団体。豊富なカテゴリやユニークな制度を設けたり、海外を強く意識した活動をしている。大会に出るためのハードルが低い。
豊富でユニークなカテゴリ制度
NPCJでは、数多くのカテゴリが用意されていて、他団体にはないユニークさがあります。たとえば、男性向けのクラスは次のように、7つのカテゴリが用意されています。
【NPCJ出場カテゴリ(男子)】
- メンズフィットネスモデル
- メンズアスリートモデル
- メンズフィジークノービス
- メンズフィジーク
- クラシックフィジーク
- ボディビルマスターズ(40歳以上)
- ボディビル
これらのカテゴリの違いとしては、「マッチョレベル」が1→7に行くにつれて上がっていきます。メンズフィットネスだと、いわばジャニーズ系のような細マッチョ。メンズアスリートモデルだと、それをさらに進化させたバージョン。
メンズフィジークは、ボディビルのようなゴリゴリマッチョではなく、逆三角形スタイルを残したまま、筋肉を発達させたような肉体です。大会ではサーフパンツを履いて審査を受けます。「ノービス」とは、フィットネスの大会でよく使用される単語で、「新人戦」を意味します。よって、メンズフィジークノービスは、メンズフィジークの新人戦ということです。
クラシックフィジークとは、ボディビルとメンズフィジークの間に位置する競技のこと。これは2016年あたりから新設されたクラスで、まだあまり定義付けされていない感じがあります。大会ではボクサーパンツを履きます。
ボディビルマスターズとは、年齢が高い人向けのクラスを指します。マスターズといってもそれぞれ年齢分けされていて、「マスターズ40歳以上」や「マスターズ50歳以上」などといったカテゴリに分けられます。大会によってはマスターズ80歳以上というものも。
ボディビルは、年齢などの関係がないクラスです。いわば、ボディビルの無差別級クラス。大会によっては「70kgまで」などといった体重制限があります。
他の団体でもボディビルやメンズフィジークカテゴリはありますが、メンズフィットネスモデル・メンズアスリートモデル・メンズフィジークノービス・クラシックフィジークあたりはNPCJならではの競技カテゴリです。また、キッズ向けやファミリー向けなどといったユニークなカテゴリもあります。
このように、NPCJでは豊富なカテゴリが用意されているので、自分のレベルに合わせてカテゴリを選ぶことができるんですね。
シンプルなエントリー料金システム、インターネットで参加申込OK
NPCJへ初めて参加する場合、総額で9,000円のエントリー費がかかります。内訳は次の通りです。
【NPCJへ初めてエントリーする場合の費用】
- 希望するカテゴリへの出場費用:8,000円
(※キッズクラスやファミリー向けは1,500円〜3,000円) - 選手登録カードの発行:1,000円
キッズやファミリークラスを除くと、どのカテゴリも一律で8,000円の出場料がかかります。
その他に、選手登録カードがあって、これが1,000円(/年)かかります。このカードは毎回の選手登録の手続きを省略するために作られた、いわば選手用のマイナンバーカードみたいなものです。
そのほかの特徴として、上記画像のようにエントリーをインターネットで済ませられるのも簡単で嬉しいポイントです。
「え?インターネットでエントリーできるのが普通じゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、それがボディビル業界では普通ではないのです・・・。
というのもこの業界、とてもアナログな世界なので、団体によってはいまだに現金書留で申し込まなければならないところもあるくらいなんです。
NPCJのホームページを他団体と見比べるとわかりますが、かなり先進的で今の時代に合っている感じがしますね。
海外とのつながりも
NPCJは海外とのつながりが強いことも特徴のひとつです。大会の審査員には海外で活躍するプロボディビルダーなどを招待したり、NPCJで優秀な成績を収めている選手が海外の大会へ挑戦するのをサポートしたりするなど、海外を強く意識した活動をしています。
アメリカで活躍する日本人唯一のプロボディビルダー、「山岸秀匡選手」を専任のアドバイザーとして就任しているあたり、その本気度が伝わってきます。
関連
おすすめな人
- はじめてフィットネスの大会に出ようと思っている人
- 家族でフィットネスの大会に出たい人
- 日本人以外の選手と戦ってみたい人
- 海外で活躍するボディビルダーと会ってみたい人
なお、NPCJに選手登録をしていても、他のフィットネス団体の大会にも出場できます。
ベストボディジャパン(BBJ)
https://www.bestbodyjapan.com/
ベストボディジャパン、略してBBJとも呼ばれます。格闘家の魔娑斗氏がアドバイザーをつとめていることでも有名。細マッチョをもう少し大きくしたようなイケメンや、スタイルの良いモデルさんが参加するような団体です。JBBFやNPCJよりはわりとライトな団体なので、初心者は参加しやすいかもしれません。
顔に自信があるならいいかも
自分の体の大きさにあまり自信がなく、逆に顔が小さくて足が長いなど、モデル体型的な人にはおすすめです。実際、BBJで勝つ人には美男、美女の割合が多い印象があります。あくまでも個人的な感想ですが、業界の人に聞けばみんな同意してくれると思います。
また、テレビなど芸能関係の仕事を目指しているなら出てもいいかもしれません。というのも、ベストボディジャパンで優勝するとテレビに出れることが多いからです。
https://www.youtube.com/watch?v=KTKwcqmNN0A&t=2s
ベストボディジャパンは他団体とは違って、名前の通り「かっこいい体」を追求している団体なので、テレビ受けしやすいのもあるのかもしれませんね。
あとは、パーソナルトレーナーが自身のブランディングのために出場していることもあります。最近ではスタイルの良いお笑い芸人がでていたり、昔だと金子賢氏も出場していました。
また、ベストボディジャパンで優勝して、JBBFなどのハイレベルな団体へ挑戦する流れがあるので、「段階的にレベルを上げていき、自信をつけていきたい」という方にもおすすめです。
おすすめな人
- 自分の体の大きさに自信がない人
- モデル関係の仕事につきたい人
- 有名になりたい人
- 段階をふんでレベルアップしていきたい人
- 自分の顔に自信がある人
ベストボディジャパンに登録していても、他団体の大会に出場可能です。
サマースタイルアワード
金子賢氏がトップをつとめる、かっこいい健康的なスタイルを重視するフィットネス団体です。2015年に設立されて以来、全国的に開催地を増やすなど、年々規模を拡大している。
ゴリマッチョではなく、スポーツモデルという考え
サマースタイルアワードは、審査員に金子賢氏や道端アンジェリカ氏などスタイル重視の方が多いせいか、ゴリゴリのボディビル体型というよりは「かっこいいモデル」をコンセプトのようです。
サマースタイルアワード 2017ではポージングは重要視されます。
世界的には「スポーツモデル」というクラスにあたり、「モデル」という名前がつくだけの事がらあって、スムーズで華麗なポージングが必要とされます。
ウォーキング・ムービング・軽やかなポージングが評価の採点となります。競技内容 | サマー・スタイル・アワード 2017 [ SUMMER STYLE AWARD / SSA ] http://s-s-a.jp/contest
モデルというコンセプトだけあって、ホームページを見てみると出場している方々はみなイケメンばかりです。
なお、カテゴリもユニークで、
- スタイリッシュガイクラス(男性)
- ビースティクラス(男性)
- ベティー(女性)
など、他団体にあるようなカテゴリとは若干異なります。どれもモデル体型を意識しているようです。また、これらに加えて、フィジーククラスが用意されています。
女性のベティー部門に関しては、絞りすぎは減点とされています。たとえば、腹筋が6個に割れているのはNGで、縦の線が3本入るくらいに留めるようにという指示がホームページに記載されています。
個人的にはこれは良い審査基準だと思っています。なぜなら、女性は男性と違って絞りすぎると体に生理不順など、明らかに悪影響が出てしまうんですよね・・。そもそも女性は男性よりも脂肪が多い生き物なので、男性と同等に評価するのも違う話だと思いますし。
コンテスト優勝者にはゴールドジムで使える無料トレーニングパスを提供するなど、選手をサポートする活動も魅力的なポイントです。
おすすめな人
- 自分の顔に自信がある人
- モデルを目指している人
- 芸能関連で働きたい人
- ボディビル体型というよりは、スタイリッシュな体を追求したい人
JPC(日本フィジーク委員会)
JPCは、日本ボディビル界のレジェンドである「杉田茂氏」が設立した大阪を拠点にするボディビル団体です。杉田茂氏は、1976年・1981年のボディビルの世界大会で優勝しているすごいお方。ただ、残念ながらJPCは現在(2017年4月現在)は活動を停止しているようです。
過去にはサプリメントメーカーとしても有名なファインラボの社長の鈴木克彰氏が出場して優勝しているなど、レベルは高く、どちらかといえば玄人向けのイメージです。
セントラルジャパン ボディビルディング&フィギュアチャンピオンシップス
毎年夏、東京の「横田基地」で開催されるボディビルコンテストです。アメリカ領内でおこなわれため、アメリカ人はもちろん、日本人や韓国人などが出場し、かなり国際色が豊かな大会。出場するには横田基地に入るのにパスポートが申請書などが必要になります。
この大会は、どちらかというと玄人向けの大会でレベルも高く、初心者には向かないと思います。ただ,海外の雰囲気が好きな人にとってはめちゃくちゃ楽しい大会だと思われます。
その他の団体
・NBBF
ナチュラル志向(ドーピング禁止)のボディビル団体
今回紹介した団体以外にも、大小含め様々ありますが、今回は主要な団体を挙げてみました。
はじめて出るならどれがいいのか?
もし、あなたがフィットネスの大会に初めて挑戦することを考えているなら、個人的には「NPCJ」か「ベストボディジャパン」がオススメです。
どちらの団体も大会に出るためのハードルが低く、全国的に展開しているので、参加しやすことがメリットとして挙げられます。
なお、大会に出るとなるとトレーニングも大切ですが、減量が必要になります。減量とは、筋肉をなるべく維持しながら体脂肪を落としていく作業です。
減量はかなり大変で、初心者がもっともつまづくポイントです(初心者でなくともつまづきますが)。
以下の記事に減量についていろいろ書いていますので、参考にしてみてくださいね。
ムダなく、効率的に減量したいならファットバーナー系サプリメントも使いましょう。