「バルクをつけて究極にゴツくなりたい」
そんなエクストリームな思考を持つあなたに、週5日で筋トレの分割を組む方法を紹介します。種目例、休養日の入れ方についても解説しているので、今日からはじめることができます。
そもそも週5日も筋トレをする必要があるのか?
「そもそも、週5日も筋トレをするべきなんだろうか?」
「回復が間に合わないんじゃないだろうか?」
週5日の筋トレを検討している人の中には、上記のように考えてなかなか踏み切れない人もいるかもしれません。
ボディビルダーでトレーナーの山本義徳氏の著書「筋肥大・筋力向上のプログラミング」では、「週5日では回復しきらない可能性がある」と指摘されています。
たしかに、回復が間に合わず、筋肉が成長しにくいと感じる人もいるのが実際のところ。
しかし、実際のところ、上級者もしくは上級レベルを目指している人は、ほとんど場合、週5日以上で筋トレをしています。
もしジムに上級者がいたら、どのくらいの頻度でトレーニングをしているか、聞いてみてください。
おそらく、ほとんどの人が「最低でも週に5日」と答えるはずです。「オーバーワークだからやめたほうがいい」といわれることがあっても、やっぱり上級者はすさまじいトレーニング量をこなしているのが現実です。
トレーニング量を増やすなら、回復にも気をつける必要があるのですが、その重要性については記事後半で述べるとして、まずは週5日で筋トレをする場合のパターンと種目例を紹介していきます。
1.もっともオーソドックスな分割
- 背中
- 胸
- 脚
- 肩・ふくらはぎ
- 腕(二頭筋、三頭筋)
週5日の筋トレ分割としては、おそらくもっともオーソドックスな方法です。日本だけではなく、筋トレの本場アメリカでも同じ。ボディビルダーたちが好んで採用していることから、「Bro Split(ブロ スプリット)」と呼ばれることもあります。
はじめて週5日の筋トレルーティンに挑戦するなら、ここから始めるといいでしょう。
種目例
- 背中:
- デッドリフト or ラックプル
- ラットプルダウン
- ダンベルロウ
- 懸垂
- ケーブルプルオーバー
- ワンハンド ラットプルダウン
- 胸:
- ベンチプレス
- インクラインダンベルプレス
- ペックデック
- ダンベルフライ
- ディップス
- ケーブルクロスオーバー
- 脚:
- スクワット
- レッグプレス
- スミスマシンスクワット
- レッグカール
- ルーマニアンデッドリフト
- ブルガリアンスクワット
- シシースクワット
- 肩:
- ミリタリープレス
- ワンハンドダンベルプレス
- ダンベルサイドレイズ
- インクライン ダンベルサイドレイズ
- ダンベルリアレイズ
- フェイスプル(ケーブル)
- カーフレイズ
- 腕:
- バーベルカール
- ダンベルカール
- ケーブルカール
- トライセプスエクステンション EZバー
- ケーブルプレスダウン
- ダンベルキックバック
セット数:各3〜4
レップ数:8〜12
腹筋は、体力的に余裕がある胸や腕の日におこないます。
なお、この記事で紹介している種目はほんの一例です。週5日も筋トレをする人は自分でメニューを組めるはずですので、自分なりにカスタマイズしてください。
休養日例
- 背中
- 胸
- オフ
- 脚
- 肩・ふくらはぎ
- 腕(二頭筋、三頭筋)
- オフ
- オフ
脚の日はエネルギーを多く使うため、前日はオフにするのがおすすめです。
「自分は若いので全然元気」という場合、オフ日は作らず、疲れたら休むという感覚的な方法でもありです。
2.大胸筋を強化したい場合
大胸筋を特に強化したい場合、次のような分割を組むことができます。
- 胸上部
- 背中
- 肩
- 胸下部・腕
- 脚
胸を上部と下部に分け、それぞれ別日に鍛えます。
種目例
- 胸上部:
- インクライン ベンチプレス
- インクライン ダンベルフライ
- ケーブルクロスオーバー 上部狙い
- 胸下部:
- ディクライン ベンチプレス
- ディップス
- ダンベルプルオーバー
セット数:各3〜4
レップ数:8〜12
「大胸筋の中部は鍛えなくていいの?」と疑問に思うかもしれませんが、どの種目でも中部は使うのでご安心を。
休養日例
- 胸上部
- 背中
- オフ
- 肩
- 胸下部・腕
- オフ
- 脚
- オフ
3.脚を強化したい場合
脚を特に強化したい場合は、脚の前側、後ろ側で分割します。大腿四頭筋とハムストリングスで分けるのがセオリーです。
ただし、脚を前後で鍛え分けるには、かなりのテクニックが必要です。ボディビルダーのような体を目指す人以外は採用する必要はありません。
- 脚(大腿四頭筋)
- 胸
- 背中
- 肩・ハムストリングス
- 腕
ここでは肩の日にハムストリングスをいれていますが、体力的に楽な腕の日に組み込んでも大丈夫です。実際にやってみて、しっくり来たほうを選びましょう。
種目例
- 脚(大腿四頭筋):
- スミスマシンスクワット
- レッグプレス
- レッグエクステンション
- シシースクワット
- ハムストリングス:
- ルーマニアンデッドリフト
- バックエクステンション
- プローンレッグカール
- シーテッドレッグカール
- カーフレイズ
セット数:各3〜4
レップ数:8〜12
脚を強化するトレーニング分割のため、それぞれの種目数は多め。
はっきりいって、本当にタフなルーティンです…。
スクワットで大腿四頭筋だけを狙うコツとしては、かかとに1.25kgもしくは2.5kgプレートを引いて、足幅は腰幅かそれより少し狭いくらいに設定します。こうすることで大腿四頭筋が働きやすい姿勢になります。完全に鍛え分けるのは不可能なので、大腿四頭筋がほとんどの刺激を感じていたら成功としましょう。
関連:デッドリフトとルーマニアンデッドリフトの違い。動きの意識がポイント
休養日例
- 脚(大腿四頭筋)
- オフ
- 胸
- 背中
- オフ
- 肩・ハムストリングス
- 腕
4.背中を強化したい場合
大胸筋を強化する分割法と同じ要領で、背中を強化するには、次のようなルーティンも組んでみてもいいでしょう。背中にもっと厚みが欲しい、背中をもっと広くしたい場合に有効です。
- 背中上部
- 胸
- 肩
- 背中下部・腕
- 脚
種目例
- 背中上部:
- ラットプルダウン
- 懸垂
- ケーブルプルオーバー
- 背中下部:
- バーベルロウ
- ワンハンド ダンベルロウ
- ロープーリーロウ
セット数:各3〜4
レップ数:8〜12
背中の筋肉は面積が大きく、上部、中部、下部にわけることができます。中部の部位に関しては、上部や下部のトレーニングでも使われるので、ここではあえて中部の種目を省いています。
休養日例
- 背中上部
- 胸
- 肩
- オフ
- 背中下部・腕
- 脚
- オフ
例:プロボディビルダー「ジェイ・カトラー」の分割方法
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参考までに、元ボディビル世界チャンピオン「ジェイ・カトラー」の分割法はこちらです。
- 肩、僧帽筋上部、三頭筋、腹筋
- 背中
- オフ
- 胸、二頭筋、前腕、腹筋
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス、ふくらはぎ、腹筋
- オフ
ボディビルダーの数だけルーティンがあるのでおもしろいですね。
週5日で筋トレをするなら回復ケアは必須
週5日の筋トレは、想像以上に体への負担が大きくなります。若いなら平気かもしれませんが、それでも体のケアは必須です。
十分に回復しなければ次のトレーニングのクオリティが落ちるばかりか、筋肥大も起きにくい状況になってしまいます。
「筋トレはトレーニング後のケアまでがセット」と捉えて、真剣にやりましょう。
回復力を上げる方法
では、回復力をアップするにはどうしたらいいのか?
いろいろ方法はありますが、ここでは基本とおすすめを紹介します。
- しっかり食事をとる
- 筋トレ中のBCAAとグルタミンは必須
- 筋トレ後のストレッチをする
- ベネクスを着て寝る
・栄養摂取は大前提
まず、食事をきちんととる。これは筋トレをするうえで大前提です。
食事がおろそかになってしまっては、せっかく頑張った筋トレが、すべて水の泡となって消えてしまいます。昨今流行りの「糖質制限」も、週5日で筋トレをするレベルの人なら、ほどほどにしておきましょう。もちろん、タンパク質は体重の2倍g以上を摂取してください。
・筋トレ中にはBCAA、筋トレ後にはグルタミン
トレーニング中は、疲労や筋肉痛をやわらげる効果があるBCAAを摂取します。また、免疫力をサポートするグルタミンは、トレーニング後に必須のサプリメントです。個人的には、グルタミンを摂取しないと体調が崩れやすくなります。
・BCAA「エクステンド」の飲み方を解説:基本から応用まで
・コスパ最強のBCAA:おすすめ海外サプリ5つ
さらにこだわるなら、「ゴールドジム アルティメットリカバリー」もしくは「グリコ エキストラサバイブ」もプラスして摂取するといいでしょう。ただし、これは若い人はあまり体感できないと思うので、摂取の必要はありません。30代以降におすすめです。どちらもボディビルダーに人気のある回復系サプリです。
・筋トレ後のストレッチも重要
筋トレはやりっぱなしではいけません。トレーニング後や寝る前には筋肉をストレッチして疲労回復を促します。
・リラックスウェアを着て寝る
これはボディビル上級者やアスリートも実践している方法です。特殊な生地でできたウェアを着ることで、体がリラックスモードになり疲労回復が促進されます。商品名は「ベネクス」といい、私は3年以上は着ていますが、本当におすすめ。良すぎて妻の分も買いました。
週5日の筋トレは本当にハード。ケアもしっかりやろう
体のケアを見て、もしかしたら「いやいや、それはやりすぎでしょ」と思われるかもしれません。
しかし、これは少ないくらいです。
上級者は定期的に整骨院へ行くなどして、さらに体へ投資をしています。
筋トレは長く続けることでしか成果を得られません。長く続けるには、しっかりと栄養を摂取し、ケアをすることが大事です。
「小さなことの積み重ねでしか、遠くにたどり着くことはできない」〜イチロー〜