なかなか大きくならない上腕二頭筋を、どう筋肥大させるか?
二頭筋に効かない理由は、「肘の位置」「腕の曲げ方」に何らかの原因があるのがほとんど。
この記事では、プロボディビルダーの解説動画を参考にして、私の意見も交えながら紹介します。
「上腕二頭筋が全然効かない」というあなたは、これを読めばきっと効かせられるようになり、二頭筋や上腕筋が大きくなるはずです!
教科書にも載ってない、二頭筋を鍛えるコツ
今回は、「ベンパクルスキー」というアメリカのプロボディビルダーが解説している動画を使います。
プロボディビルダーは、解剖学や栄養学をちゃんと学んで理論的にトレーニングをしています。
とくにベンパクルスキーの解説はわかりやすく、噛み砕いて説明するのが得意。
英語がわからなくても、動画を見るだけで勉強になります。
さて、それではさっそく解説にいってみましょう!
ポイント①:肘は体よりも少しだけ前に固定する
これはほとんどの人に当てはまるポイントだと思います。
初心者でも、経験者でも、多くの人が肘を体よりも後ろに置いて、ダンベルを振り回してしまっているケースが多いです。
次のようなイメージですね。
「これで自分は効いているんだ」という方ならいいですが、ベン先生はこれをおすすめしてません。というのも、これだと
ただダンベルを振り回す原因になっているから
です。
筋トレの基本は、
- 筋肉を収縮させる
- ストレッチさせる(伸ばす)
- 再び収縮させる
の繰り返しです。
ダンベルを振り回すのが目的ではありません。
- 肘は体の横よりも少し前に固定する
- 腹筋に力を入れて体幹を固定する
- ダンベルは絶対に振り回さない
ポイント②:二頭筋を収縮させてからカールする
これはちょっと難しいかもしれませんが、二頭筋に限らず
あらゆるエクササイズで超重要
です。これが「正しい、良いトレーニング」と「正しくない、改善したいトレーニング」を分けると言っても過言ではありません。
ベン先生いわく、「ターゲットとする筋肉を、まず最初に意図的に収縮させてから、動作を始める」ことが何よりも重要だ、とあらゆる動画で言っています。
これは筋トレ雑誌の「トレーニングマガジン」や「アイアンマン」などでも書かれないことです。もしかしたらトップビルダーさんは当たり前すぎて説明していないだけかも知れません。
- 何よりも先にターゲットとする筋肉を収縮させる
ポイント③:親指を外側に回転させながらダンベルを上げる(スピネイトさせる)
これはトレーニーたちの間ではわりと知られているテクニックですね。
ダンベルをカールしてくるときに、小指を内側に向けて回転させると二頭筋がより強く収縮します。二頭筋はこういった構造になっているんです。
専門用語で言うと、「スピネイトさせる」と言います。
ベン先生によると「体を横に傾ける人がいるが、それは意味がないのでやめたほうがいい」と言っています。
確かに、スピネイトさせようとして体が横に倒れすぎている人をよく見かけます。あくまでも意識するのは、親指を外側に回転させながらあげることだけ、ってということなんですね。
- スピネイトさせる
- 体を横に倒さない
ポイント④:ダンベルカールをする時の、正しいダンベルの持ち方
これはマニアな人なら今すぐ試してみたいテクニックなのではないでしょうか?
画像のように、
親指側に詰めてダンベルをもつことで、スピネイトさせたときに、より強く二頭筋が収縮される
とベン先生は言います。
やってみたらわかるかと思います。スピネイトさせて上げたときに、詰めていないほうのダンベル側のウェイトが親指側に乗ってきます。
これは論より証拠、やってみてください。
また、この時に小指に思いっきり力を入れると、さらにさらに二頭筋に効かせやすい、とのこと。これは私も試しましたが、本当でした。すげー。
- ダンベルは親指側につめて持つ
- 小指に力を入れる
ポイント⑤:腕を伸ばした時は三頭筋を収縮させる
これには最初、「え??」って思ったんですが、説明を聞くうちに納得できました。
ダンベルをおろしたときに、ただ降ろすのではなく、三頭筋を収縮させるまでやります。
理由は、
- 二頭筋を完全にストレッチさせるため
- 血流を腕により多く送り込むため
だとベン先生は言っています。確かに。
筋肉の働きを考えると、そうなんですね。胸と背中、太もも前と太もも裏、二頭筋と三頭筋、こういった相反する位置にある筋肉の構造は、
どちらかが完全に収縮したら、もう一方は完全にストレッチしている
という作用をうまく利用したテクニックです。当たり前すぎて気づいてなかった…。
そして三頭筋を収縮させると、三頭筋もパンプすることになります。ということは、
二頭筋と三頭筋、どちらにも血流が流れるようになるので、血流に乗って栄養素が届きやすくなると。
- 腕を伸ばすときは、三頭筋が収縮されるまで伸ばす
ポイント⑥:前腕にも力を入れて血流を増やす
そしてもう一つポイントがあります。それは、
前腕にも力を入れること。
三頭筋を収縮させるのと同じ理由で、腕全体への血流量を増やす→パンプをたくさん起こす。
という相乗効果を狙っているとのことです。プロボディビルダーはここまで考えてトレーニングしているのか…。
ポイント⑦:最後に腕を上げるのは意味がない
これはけっこうなマニア向けですが、大切なことです。
画像のように、カールをさせた後に、「腕を上に上げると二頭筋がさらに収縮される」と言われることがちょくちょくあります。
日本のボディビルダーの方々は、このテクニックをよく使っています。
ですが、ベン先生によると、これは
三角筋前部を使って上げているので、上腕二頭筋には効いていない
とバッサリ。
ただし、これについては個々の感覚を優先してもいいかもしれません。
私自身、最後に腕を上げた方が二頭筋が収縮されるのを体感できますし。
- 最後に腕を上げると三角筋前部に効いてしまう
二頭筋トレーニングの解説動画を改めて見よう
今回紹介した動画はこちら。
今まで画像で学んできたことを頭に入れつつ、この動画を見てみましょう。
そうすれば今日からあなたも二頭筋マスター!
と、うまい具合にいけばいいんですが、そうはカンタンにいかないのが筋トレです。
なかなかうまくできないのは当たり前なので、コツコツやっていきましょう。
「どうしても二頭筋が効かせられない!」という人は、ファットグリップなどのアイテムを使って強制的に刺激を与えるのがオススメです。
関連記事:二頭筋が小さい人におすすめ!ファットグリップの効果をレビュー
上腕二頭筋に効かせる方法まとめ
今回学んだことをまとめます。
- 肘は体よりも少しだけ前に固定する
- 二頭筋を収縮させてからカールする
- 親指を外側に回転させながらダンベルを上げる(スピネイトさせる)
- ダンベルカールをする時の、正しいダンベルの持ち方
- 腕を伸ばした時は三頭筋を収縮させる
- 前腕にも力を入れて血流を増やす
- 最後に腕を上げるのは意味がない
どうでしょうか。どんな教科書にも書かれていない、目からウロコのようなポイントがたくさんあったかと思います。
こういったことがわかるのは、しっかりと体の仕組みを頭に入れているからなんですね。解剖学と聞くと難しいイメージがありますが、意外にそんなことはありません。初心者でも、イラストつきでわかりやすい本を1冊持っていれば十分でしょう。
元ボディビル日本チャンピオンで東大教授の先生が監修した本がわかりやすくておすすめです。
どうしても効かないときは、パンプ系(NO系)サプリを飲むという裏技を私は使っています。
苦手な部位を大きくできるなら、使えるものはなんでも使います(ステロイド以外は)
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