「マッスルコントロール」
筋トレを少し真剣にやったことのある人なら、誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか?
専門的に言うと、筋肉を収縮させてコントロールすること。以前、松本人志さんがツイッターで
腹筋。胸筋。上腕二頭筋。背筋とも話せるようになった。。。 でもこの共感を誰とも話せない。
— 松本人志 (@matsu_bouzu) 2015, 5月 4
とつぶやいていましたが、これは完全にマッスルコントロールのことを言っていますね。個人的には、このレベルに到達できれば、筋トレ中級者の仲間入りといった感じです。
マッスルコントロールを習得すると何が良いかと言うと、ケガを少なく、そして確実に筋肥大をすることができます。
ただ、習得するのには少々のコツと練習が必要です。これから筋トレを頑張ろうとしている方や、もっと体を大きくしていきたい方にはぜひ体得していただきたいスキルです。
マッスルコントロールとは、筋肉を自在に収縮させられること
「そもそも、マッスルコントロールって何?」
「なんか難しそう」
「マッスルコントロールができると何がいいの?」
「どうやったら習得できるの?」
マッスルコントロールという言葉について、もう少し解説します。
- 大胸筋をピクピク動かす
- ボディビルダーが腰に手をあてて背中を広くみせるポーズ
- シュワちゃんが両手を広げて上腕二頭筋を大きく見せてるポーズ
- 刃牙のビスケット・オリバが体中の筋肉を固めてマシンガンの弾を受けきる
これらはすべて「マッスルコントロールをしている状態」です。
ようするに、
筋肉を自分の意思でカチッと固める(収縮する)こと
です。
前腕や脚などは意外と誰でもできると思いますが、大胸筋・広背筋・僧帽筋など、自分では見えないところにいけばいくほどマッスルコントロールは難しいです。
経験上、背中の筋肉(特に僧帽筋)がマッスルコントロールの難易度が高いと思います。胸を動かすのは比較的誰でも簡単にコツが掴めます。
マッスルコントロールができるメリットは?筋肥大との関係
じゃあ、マッスルコントロールができたら何がいいのでしょうか?
チラっと先述しましたがメリットとしては、
ケガが少なく、バンバン効かせられるようになり、軽い重量でも筋肥大する
というのが私の現時点での結論です。メリットありまくりですね。これこそどっかの情報商材みたい(笑)。
ちなみにベンチプレスの記事、上腕二頭筋の記事でも出てきたアメリカのプロボディビルダー、ベンパクルスキー先生も言っています(パクったわけじゃないよ)。
ベン先生自身は結構な重量を扱っているのですが、「持ったウェイトのことは忘れて、筋肉が刺激されていることだけを考えろ」と言っています。
これは彼の言う、筋肥大に重要な12箇条です。
- ウェイトを動かす前に、対象筋を収縮させる
- すべてのレンジで筋肉のテンションを維持する
- 最大伸張、収縮のときもテンションを抜かない
- 適切なフォームを維持する
- フルレンジでおこなう
- 筋肉を最大収縮させる
- 筋肉の最大可動域を学ぶ
- コントロールをして、テンションを抜かずにできるなら高重量トレは有効
- これらのテクニックをマスターして初めて勢いをつけられる
- 勢いをつけて関節をロックアウトするのは良くない
- 1〜10を読み直す!
- これをプリントアウトして自分のトレーナーに渡せ!
最後の2つがなんとも欧米らしいジョークなのですが(これ要らないじゃん)、残りの10個はめっちゃくちゃ重要ですからね。テストに出ます。筋トレに詰まった時、成長が止まった時はこれを見返すといいと思います。ほんとに。
また、太文字にした部分が、直接的にマッスルコントロールに関わる部分なので覚えておくと超オトクです。
では、どうやって筋肉を収縮させるのか?そのイメージを掴むのにおすすめなのが、プロボディビルダーのトレーニング動画を見ることです。
プロボディビルダーのトレーニングを参考にする
日本人の誇り、アメリカで活躍するプロボディビルダー、山岸秀匡選手の胸トレーニングです。
すべての動きを注意深〜く見てください。
すべての動作が始まるコンマ何秒前に、胸が先に収縮しているのがわかりますか??
これなんです。マッスルコントロールというのは。
例えば最初のベンチプレスを見てみると、収縮させた大胸筋が、最後までギュッと収縮しています。ウェイトを押す、引く、すべての動作中、大胸筋が収縮したまんまです。ウェイトを引く時も筋肉から緊張が抜けてません。
これが、ベンパクルスキーの言う、筋肥大に重要な12箇条(うち2つはギャグ)なのです。
ジムでトレーニングを見ていると、7割くらいの人がウェイトを降ろすときに筋肉から緊張が抜けています。上げるときには声を上げて踏ん張っているけど、降ろすときは高速でおろしてしまってます。
これはホントにもったいない!
マッスルコントロールを習得するなら、降ろす動作のときにいかに筋収縮を抜かずにできるか、これが大切です。
練習方法は?習得するまでのステップ
「マッスルコントロールが筋肥大に大切なのはわかった。自分もそれができるようになりたい。でもどうしたらいいの?」
と、思うかもしれません。
文字では簡単に言えますが、はっきり言ってマッスルコントロールは結構むずかしいです。
あなたは大胸筋を自由に動かせますか?広背筋、僧帽筋、大円筋を自由に動かせますか?大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋を自由に動かせますか?
これができたら完璧です。こんなブログ今すぐ閉じて、とっととジムに行ってトレーニングしてください。
でも、できないという人は、1RMの60〜70%くらいの重量でやるのがコツです。80%はマッスルコントロールを習得するには重すぎるのです。
1RMというのは、やっと1回できるほどの重量という意味です。簡単に言ったら「自分が扱える最高重量」のことです。例えば、あなたが100キロのベンチプレスを1回できたとすると、その60%の重量なので、60kgということになります。
経験上、この方法は本当に有効で、大切なのはどれだけ見栄を張らずに比較的軽い重量でトレーニングできるか。これだけです。
マッスルコントロール指導例:脚のトレーニング
例えば、こんな脚トレのメニューを行っている人が「マッスルコントロールが知りたい」と、私にアドバイスを求めてきたとします。
例:脚のメニュー
- スクワット
- レッグエクステンション
- ライイングレッグカール
スクワットでのマッスルコントロール
私なら、このように指導します。
- まずはぐっと深くしゃがむ(ゆ〜っくりとね)
- 胸は前面へ向かって張り、下を向けない
- アゴは引く(アゴを上げると脊椎に負担がかかるので)
- 腰は反らない
この状態を10秒くらい維持します。だんだんとキツくなってきます。
このときに、大腿四頭筋あたりにキツさを感じていればOK。この状態で膝が痛んだり、内転筋が痛くなってきたら姿勢を改善しないといけません。
さあ、大腿四頭筋が熱くなってきたら、そこから
立ち上がろうとするのではなく、レッグプレスのようなイメージで地面を強く押す
こんなイメージを持って下さい。文字だけでわかりにくいですが、「地面をレッグプレスのように押す」と脚の筋線維が使われる感覚が増します。ぜひお試しあれ。
あとはゆっくり上下させるだけです。膝は伸ばしきらず(ロックさせず)に、下がるときは負荷を抜かずに、ゆっくりと降ろすだけ。
これがスクワットでのマッスルコントロールです。
関連記事:スクワットの正しいやり方は?腰や膝が痛い原因と対策もまとめて紹介
レッグエクステンションでのマッスルコントロール
これは簡単です。
パッドにずっと脚をくっつける意識
をするだけ。これだけで、大腿四頭筋が常に緊張している、マッスルコントロールの状態になります。絶対にぶんぶんと振り回すようなことはしないでください。
これができるようになると、20kgなど軽い重量でもめちゃくちゃ効くようになります。
ライイングレッグカールでのマッスルコントロール
ハムストリングスをコントロールするには、ちょっとコツが要ります。レッグカールを例に説明すると、股関節の伸展→膝を曲げる(膝関節の屈曲)をするのがポイント。
ちょっとわかりにくいですね。
股関節の伸展は、馬のように脚を後ろに蹴りあげるような動作をイメージしてください。
股関節の伸展とは、お尻の付け根から脚を後ろに動かすイメージです。
レッグカールは名前の通り、「膝を曲げるトレーニング」と思いがちですが、最初に意識をするのは「脚を後ろに蹴りあげること」なんです。
動作的には、以下の動画(5分30秒くらい)のカイグリーンのレッグカールを見て下さい。こんなイメージでレッグカールをやると、ハムストリングス全体を効率よく刺激できるようになります。
https://www.youtube.com/watch?v=ik2s4nPVjlc
マッスルコントロールには裏ワザが存在する
「マッスルコントロールの大切さ、習得するための意識はわかった。でもなんか近道的なものはないの?」というわがままなあなた。
そんな裏ワザみたいなものなんて、、、、
あるんです(ジョンカビラ風)。
それは、パンプ系サプリを摂取すること。それもチロシンという成分が入っているのがポイントです。というのも、チロシンは筋肉のコントロールを良くしてくれるんですね。
つまり、「この筋肉よ、動けぇ!」という脳の指令を筋肉に伝えやすくする機能があるんですね。(チロシンの詳しい効果についてはこの記事に書いています)
もちろんパンプ系で代表的なアルギニン、シトルリンなどの成分も有効ですが、あまり効かない人にはチロシンがめっちゃくちゃいいんですよ(ここだけの話)
「NO系サプリはなんとなく効かないがするんだよね」という私の友人にチロシン入のNO系サプリを飲ませると、「うわ!なにこれ!すげぇ!」みたいに喜びます。
こうなったらトレーニングはとても楽しいですよ。
国内のパンプ系サプリでチロシンが入っていて、なおかつ他のパンプ成分が豊富に含まれているのはファインラボのファイナルパンプです。これはホンモノです。