メルマガでこんな質問をいただきました。
「自分のスクワットの重量の伸びが悪いのをどうにかしたいです。45°レッグプレス140キロ(片足)あげられるのに、スクワットの1RMがおおよそ84キロ程度。体幹を鍛える必要があるのか、それともスクワットをやり続ければよいのか悩んでいます。」
今回は、上記の悩みに答えます。
結論、どうしても苦手ならスクワットはやらなくてもいいです。
結論:まずは目的を整理しましょう
まず、脚を鍛える目的を考えましょう。
単純に脚を太くしたいですか?
それとも、運動能力を上げてスポーツに活かしたいのでしょうか?
運動能力は考慮せず、ボディビルダーのように脚を太くするためだけなら、スクワットはやったほうがいいものの、必須種目ではありません。
逆に、運動パフォーマンスを伸ばしたいなら、スクワットは必須です。
理由を述べます。
BIG3は向き不向きが出やすい種目
BIG3って、向き不向きが非常に出る種目なんです。人によってはまったく効果が出ないこともあります。
(※BIG3・・・スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの総称)
日本のボディビルチャンピオン、鈴木雅選手もトレーニングDVD「鈴木雅5」で、「ベンチプレスはいくらやっても効かないのでもうやめた」と言っていました。
また、日本のボディビルレジェンド「マッスル北村」さんも、「ぼくにはベンチプレスは効かなかった」と「伝説のバルクアップトレーニング」で語っていました。しかし、両者とも、非常に大きな大胸筋を誇っています。
ほかにも、「スクワットは苦手でやらないけど、レッグプレスが強い」ボディビル上級者を私は知っていますが、その人の脚はとんでもなく太いです。
私もダンベルベンチプレスはわりと得意ですが、バーベルベンチプレスは泣きたいほど弱く、110〜120kgくらいしかあがりません。大胸筋は和紙くらいペラペラです。
5年以上やってこれなので、最近はあきらめて別の種目をしています。私の目的はベンチプレスを強くすることではなく、大胸筋を大きくしたいだけなので、ベンチプレスにこだわる必要はないんです。
関連:大胸筋の筋肥大が目的なら、ベンチプレスにこだわらなくてもいい。
脚を太くするのが目的で、レッグプレスで脚が太くなっているなら、スクワットをわざわざメニューにいれる必要はありません。
どうしても苦手なら、切り捨てることも考える
「やるかやらないか」でいえば、スクワットはやったほうがいい種目です。絶対に。
正しくおこなえば脚は太くなり、運動能力が上がります。体幹、精神力、心肺機能も強くなります。なんだかんだ、スクワットをやり込んでいる人は体がとても大きいです。
私は最初から「スクワットはしなくていい」と言っているのではなく、ある程度まではやり込むべきです。
しかし、いろんな手を尽くして「自分にスクワットはどうしても向いていない」とわかったなら、勇気をもって切り捨てることも必要です。
レッグプレス主体でメニューを組むなら、ランジ系エクササイズも取り入れる
レッグプレス主体でメニューを組むなら、脚を前後に開いてスクワットをするランジ系エクササイズも取り入れましょう。レッグプレスだとハムストリングスや臀筋への刺激がスクワットに比べると弱くなるため、ランジ系種目で強化をします。
おすすめはブルガリアンスクワットです。
それでもやっぱりスクワットをやりたい場合
自分の目的を考えて、「それでもやっぱりスクワットを伸ばしたい」と思ったなら、できるかぎりメニューに加えましょう。
スクワットを集中的に伸ばすために、2ヶ月くらいはレッグプレスを封印していいかもしれません。体幹に関してはスクワットをやっていれば勝手に身につくので、別途エクササイズをする必要はありません。スクワットだけでOKです。
できるだけ第一種目でスクワット、10RM × 3セット、休憩は2〜3分でまずは初めてみてはいかがでしょうか。
バーベルは自分の担ぎやすい場所でOKですが、脚に効かせることを重視するなら僧帽筋上部あたりに置くハイバー、重さを上げることを重視するなら僧帽筋中部あたりに置くローバーで。
足幅は、自分がもっともしゃがみやすい場所に置きます。何も考えず、何も持たずに真上へジャンプして、着地した足の位置がもっとも力が入りやすいポイントです。たいていの場合、肩幅より少し広い程度になると思います。
レッグプレスを片足で140kgあげるほどの強さがすでにあるので、慣れたらスクワットでもすぐに130〜140kgくらいはいけそうな感じもします。
誰にでも苦手種目はある
誰にでも苦手種目はあります。普通のことです。
苦手種目があると、ついつい「これをしないと大きくなれないんじゃ・・・?」と脅迫めいた思いに駆られることがありますが、それを続けてると次第に筋トレが楽しくなくなってくるんですよね…。
ボディビルチャンピオンでも苦手種目があるくらいなので、私たちはもっと肩の力を抜いて筋トレを楽しめばいいんじゃないかなと思います。
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