リストストラップ(リフティング・ストラップ)は、筋トレ初心者・上級者問わず、トレーニングの効率を上げるアイテムとして人気があります。
ただ、初心者は何を基準にリストストラップを選べばいいかわからないんですよね。
そこで、過去に様々な製品を使ってきた筆者の経験から、おすすめのリストストラップをまとめました。
記事の前半では、リストストラップを使うメリットと選び方について解説しています。
リストストラップを選ぶ上で最低限知っておいたほうがいいことをまとめているのですが、すぐにおすすめを知りたい方は読み飛ばしてくださいね。
- リストストラップを使うメリット
- リストストラップを選ぶポイント
- おすすめのリストストラップやパワーグリップ
マックス
筆者について:元トレーナー、元サプリメントメーカー勤務の筋トレサプリオタク。筋トレはもはや趣味ではなくライフワーク。
リストストラップを使うメリット:握力を消費せず重たいウェイトを持てる
リストストラップのメリットや必要性について、サクッと確認します。
- トレーニングで握力を消費しにくい
- 普通は持てない重さを扱えるようになる
これが実際のトレーニングにどんなメリットがあるのか?
具体例をあげると、
- ラットプルダウンや懸垂で、腕ではなく背中の筋肉を使って引きやすくなる
- デッドリフトで握力負けせずに高重量を扱える
- デッドリフトの回数(レップ数)を増やせる
- 重たいダンベルサイドレイズができる
- 前腕が疲れる前に背中の筋肉を疲労させられる
など、様々な利点があります。
ひとことでいうと、リストストラップを使う最大のメリットは、背中の筋肉を使ってウェイトを引けるようになること。背中に適切な刺激が入るようになります。
というのも、筋トレ初心者の場合、懸垂やラットプルダウンをするとき、腕の筋肉で引いているケースが多いんですね。
その結果、背中の筋肉がうまく使えず「腕や肩の後ろの筋肉(三角筋後部)がめっちゃ疲れたなぁ・・・」といったことは筋トレ初心者あるある。
リストストラップを使うと、握力を消耗せず、背中の種目が効率的になるってことなんですね。
「筋トレ初心者向けグッズ」として紹介されることが多いリストストラップですが、上級者でも使います。「初心者だからってアイテムに頼らないほうがいいのかな?」といった心配は無用です。中級者や上級者は、アイテムを積極的に使ってトレーニングの効率を上げています。
マックス
リストストラップを使うと握力が伸びないんじゃないか? → 伸びます
リストストラップを使っても、握力は強くなります。
実際、リストストラップを使用しているボディビルダーの腕はみんな太い。
ただ、筆者の経験上、素手のほうが握力は強くなりやすく感じます。
個人的に、デッドリフトを素手でやるようにしてからは、握力が一気に強くなりました。
しかし、素手でデッドリフトをする必要があるのは、ルール上だとパワーリフティング選手くらい。ボディメイクが目的の場合、リストストラップを使っても問題ありません。
リストストラップの選び方
リストストラップには大きく3つの種類があります。
- 布製(コットン)
- 革製(レザー)
- パワーグリップ
結論からいうと、筋トレ初心者の場合はパワーグリップをおすすめします。
布製(コットン):安く、導入しやすい
・安い
布製のリストストラップは安いのが最大のメリット。「いきなり高いのは手が出せないな…」という人におすすめ。
・洗濯できる
布製なので簡単に洗濯ができます。臭くなったら洗濯機にポイでOK。
・すこし滑る
布製なので、手のひらで多少すべる性質があります。バーベルにしっかり巻かないと、手の中でズルズル落ちてきます。
・ものによっては耐久性が低い
有名ブランドのリストストラップは耐久性が高いのですが、異常に安い製品はすぐに壊れる傾向があります。
良い製品の相場としては、1500円〜3000円が目安です。
「安すぎる製品を買ったらすぐに壊れて、結局は良いものを買い直した…」なんてことにならないように注意してくださいね。
・パッドがないと手の革が固くなる
リストストラップを選ぶなら、手首にパッドがついたものを選びましょう。
(手首のパッド)
軽い重量しか扱わないならパッドがなくても大丈夫です。
しかし、たとえばデッドリフトで100kgや140kgを超えてくると、布が手首に食い込み、皮膚がすれて分厚くなります。なにより痛いんです…。
筆者は初心者の頃にパッドなしリストストラップを買い、皮膚が厚くなりました。完全に元通りにはなりません。悲しい。
パッド付きだと完全には防げないものの、痛みは格段に減ります。リストストラップはパッド付きを選びましょう。
革製(レザー):とにかく渋い
革製のリストストラップなんてのもあります。
・革のかっこよさがある
とにかく、レザーがかっこいい。
ビジネスカバンやシューズと同じで、革は使い込むほど独特な色が出ます。それだけでトレーニング時の気分が上がります。
のちほど述べますが、「パワーグリップ」が全盛の現代で、レザーのリストストラップを使用してる人はかっこいいです。惚れる。
・やわらかく巻きやすい
かっこいいだけがレザーのメリットではありません。
布製よりもコシや柔軟性があり、スルスルっとバーベルやダンベルに巻きやすいのも利点です。皮なので丈夫なのも魅力的なポイント。
・最初は滑りやすい
革製リストストラップの弱点は、新品だとかなり滑りやすいこと。
筋トレ初心者の場合は扱いがむずかしく、どちらかといえば経験者向けです。
布製に比べると値段も1000〜2000円ほど高いので、筋トレ初心者があえて選ぶ必要はありません。
パワーグリップ:近年の主流アイテム
パワーグリップとは、グリップ力の高い素材を使った、いわばリストストラップのパワーアップバージョンです。
まったく滑らず、耐久性が非常に高いのが特徴です。
巻く部分が短く、すぐにバーベルにとりつけられるため、リストストラップよりも圧倒的に使いやすいのも大きなメリット。
バーベルへの巻きやすさは次の動画を見ると一目瞭然です。
※動画は無音
次に、リストストラップを巻く様子を見てみましょう。
リストストラップだと、2〜3回巻きつける必要があり、これが意外とストレスに感じることがあります。
機能面ではパワーグリップのほうが圧倒的に優れていて、完全に最近の主流アイテムになりました。ジムではほとんどの人がパワーグリップを使っています。
初心者も上級者もみんな使用しています。あえていうなら、価格が高いのがデメリットです。
メリット
- 巻きやすい
- ラットプルダウン
- ダンベルにも巻きやすい
- 耐久性が強い
- 何kgでも使用可能
- 握力をさほど消費しない
デメリット
- 価格が高い(5000〜10000円)
「これから本気で筋トレをやっていきたい」
「長く続けたい」
「上を目指したい」
という場合は、パワーグリップをおすすめしたいですね。
「まだ筋トレを続けられるかわからないしなぁ…」という人は、安いリストストラップを選ぶといいでしょう。
※注意※ 安物はすぐに壊れやすい
リストストラップやパワーグリップを選ぶときに注意したいのは、安いものはすぐに千切れたり壊れること。
実際、わたしの友人も安物のパワーグリップを買い、すぐに壊れました。
Amazonにある某商品のレビューには、「体重60kgで懸垂を1回しただけで千切れた」というコメントも…。
これまで10年ほど筋トレをしている筆者ですが、フィットネスグッズのクオリティは、間違いなく価格に比例します。
筋トレにおすすめのリストストラップ
おまたせしました。
ここからは、リストストラップのおすすめを紹介していきます。
ハービンジャー リストストラップ 布製
フィットネスグッズのブランドとして、圧倒的な地位を誇るのがアメリカの「ハービンジャー」
べらぼうに高いわけでもないのに、作りがとにかく頑丈です。アメリカ製のワークパンツのような、「これ、永久に使えるんじゃないか…?」という堅牢さ。柔道の帯に似ています。
筆者は初めてのリストストラップはハービンジャーを選びました。ちなみに上記の写真は、ハービンジャーでは2代目の相棒です。
リストに0.6cmほどのナイロンパッドがあり、これは他メーカーよりも少しだけ太めです。重たいウェイトを持っても手首が痛くなりにくいです。
後に紹介するパワーグリップの「滑らなさ」には負けますが、それでも申し分ないクオリティです。
リストストラップ、最初のひとつにおすすめ。
Harbinger(ハービンジャー) 【正規品】フリーサイズ ブラック
売り上げランキング: 2,141
女性向けにピンクも用意されています。
Harbinger(ハービンジャー) 【正規品】ウーマンズ フリーサイズ ピンク
売り上げランキング: 136,574
ゴールドジム リストストラップ G3500
GOLD’S GYM(ゴールドジム) リストストラップ G3500
売り上げランキング: 104
リストストラップの定番商品。
あれこれ悩むのが嫌なら、とりあえずこれを選んでおけば間違いありません。
作りとしては上記のハービンジャーとほぼ同じですが、ナイロンパッドが少しだけ薄いです。
Amazonのレビューには「デッドリフトで200kgまで引けた」というコメントがありました。ほとんどの人が耐久性に困ることはないでしょう。
ハービンジャーに比べると、ゴールドジムのほうが値段が数百円ほど高いです。
「どちらのデザインやブランドが好みか」で選べばいいでしょう。
・GOLD’S GYM(ゴールドジム) リストストラップ G3500
ハービンジャー プロ
Harbinger Pro リアル レザー リフティングストラップ パッド付き
売り上げランキング: 15,771
ハービンジャーリストストラップの上級版です。
- かっこいいデザイン
- 衝撃吸収力の高いリストパッド
- レザー製
滑りにくく、リストパッドが弾力性のあるタイプに進化しています。いわば、ハービンジャーリストストラップ Ver 2.0という感じ。
ただ、値段が高くなるため、これを選ぶならもうちょっと頑張って「パワーグリップ」を買ったほうが、筋トレ初心者は幸せになれるのかなと。
これを使っている人はいまだに見たことがありません。
ハードコアな玄人の雰囲気も醸し出せるので、ジムで「おっ。あの人すごそう」と思われること間違いなし。
・Harbinger Pro リアル レザー リフティングストラップ パッド付き
シーク レザーリフティングストラップ
売り上げランキング: 9,656
とてもシブい革製のリストストラップ。
シークはトレーニンググッズブランドとして非常に有名です。
買った当初はかなり滑りやすいのですが、慣れてくると問題ありません。革がなじんできたらバーベルに巻きやすくなり、手にも優しいです。
最近はパワーグリップ派が圧倒的多数なため、レザータイプのリストストラップをつける人はまず見かけません。しかし、マッチョがつけると、なぜかさらにかっこよく見えるのがレザーのリストストラップの特徴。
「他の人とは違うものを使いたい」
「革製品が好き」
といった人におすすめ。
ちなみにシークはパワーグリップも販売していますが、耐久性の評価がイマイチです。
ゴールドジム パワーグリップ プロ
パワーグリップを検討している人がいるかもしれないので、おすすめを紹介しておきます。
日本でパワーグリップといえばこれ。
鉄板商品の「ゴールドジム パワーグリッププロ」です。
値段を考えずにクオリティだけを考えると、おそらくトップレベルのパワーグリップ。バーベルやダンベルに一瞬で巻くことができ、特殊なゴムのおかげでほぼ滑りません。
リストパッドも分厚く弾力性があるので、重たいウェイトを扱っても手首が痛くなりません。
私は5年以上使用しているので、もうボロボロですがまだまだ現役です。価格が高いのであまり買い換えられないし…
パワーグリップにはいくつか種類があるのですが、選ぶなら絶対に「プロ」を選んでください。
機能はもちろんのこと、耐久性が安いランクのタイプとはケタ違いです。
筆者は2014年に購入し、いまだに壊れる気配がありません。どんだけ長持ちするんだ…。
これより安い、ランクが低いゴールドジムのパワーグリップもありますが、ここまできて数千円をケチると激しく後悔すると思います。
カバン内に放置すると、汗を吸い込んだリストパッドが臭くなってくるのですが、洗濯機で丸洗いできるので便利です。
売り上げランキング: 172
関連:背中の筋トレで握力がもたない人におすすめ「ゴールドジムパワーグリッププロ」
バーサグリップス(Versa Gripps)
VERSA GRIPPS(バーサグリップ) パワーグリップ 懸垂 握力 (ミント, XS) [並行輸入品]
売り上げランキング: 222,589
OEM製品なので、機能性や耐久性はゴールドジム パワーグリップとほぼ同じです。「バーサグリップ by ゴールドジム」って書いちゃってますし。
違いはデザインのみで、バーサグリップはピンクやグリーンなど、カラフルな色を用意しています。
筋トレ界だと、ファッションにも気を使いたい人が使用している印象。
モノとしては同じなので、ゴールドジムブランドが好きならゴールドジムを、とくにこだわりがなく、カラフルな色を選びたいならバーサグリップを、という選び方で問題ないでしょう。
・VERSA GRIPPS(バーサグリップ) パワーグリップ
以上、「おすすめのリストストラップ」でした。
参考になれば幸いです。
「筋トレにおすすめのトレーニンググッズ」は下記の記事にまとめていますので、何か掘り出し物がないか、チェックしてみてくださいね。
ツイッターでもフィットネス情報を更新していますので、ぜひフォローしてください。
糖質制限ダイエットはただ糖質を減らせばいいわけではなく、減らした分を脂質なりタンパク質なりでカバーしないとトータルカロリーが減るだけで筋肉を消耗する。
— Workout Hackerの人 (@workouthackerJP) March 13, 2019