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背中・胸が苦手な人は必見。鈴木雅アドバンスドトレーニングセミナー(背中&胸)DVDレビュー

ワークアウトハッカー(@workouthacker)です。

今さら説明する必要もないかもしれませんが、「鈴木雅選手」とは、日本のボディビル史上最強の選手です。

国内のトップ選手の中でもずば抜けているバルク、ほぼ弱点のない体は圧倒的。国内では負けなし、2016年には世界大会(アマチュア)でも優勝しています。もちろん、ドーピングは使っておらず、ナチュラル。やばすぎ・・。

そんな鈴木選手が、自身のトレーニング理論を解説しているのが、『鈴木雅アドバンスドトレーニングセミナー 背中&胸編』です。

大まかに言うと、次のような内容になっています。

  • 鈴木選手が大切にする5つのポイント
  • 鈴木選手が、背中と胸のトレーニング動画を紹介しながら1つずつ解説
  • 鈴木選手のトレーニング理論を大学で研究した結果

中・上級者向けの内容ですが、専門用語をなるべく使わずに解説されていて、初心者でもわかりやすくまとまっています。

「体を大きくしたい」と願う、本気のトレーニーなら絶対に見るべきDVDです。

鈴木雅選手が大切にする5つのポイント

鈴木雅選手はトレーニングにおいて、次の5つのポイントを理解するのが重要と話しています。

【大切な5つのポイント】

  1. 解剖学
  2. 神経系
  3. 連動性
  4. 意識
  5. 力学
    (この他に「生理学」もあるのですが、このDVDでは解説されていません)

何やらむずかしそうな内容に見えますが、つまり「筋肉に効くフォームをどう作るか」という内容です。

「解剖学」とはシンプルに言うと、筋肉がどこからどこまでついているのか、ということです。筋肉の仕組みを理解するのは筋トレにおいて最重要ポイントと言っても過言ではありませんね。

また、筋肉は脳から神経を介し、指令を受けて動くので「神経系」を理解することも大切です。

筋トレをするときは、ひとつの筋肉が動いているわけではなく、様々な筋肉や関節が動員されているので、その「連動性」を理解するのも重要。鈴木選手は、連動性について、「最近はもっとも力を入れて取り組んでいる」とのこと。

力学」というのは、フリーウェイトやマシンを使用したときに重量がどのようにかかるか、ということです。

ちなみに、「意識」とは、同選手いわく、筋肉を意識するという意味ではありません
(詳しくはDVDをご覧ください)

鈴木選手は、「よく筋肉に意識的に効かせることが大切と言われるが、私には意味がわからない」と主張。

つまり、上記5つのポイントを踏まえたうえでフォームを作ることができれば、筋肉は発達するという考えを持っているようです。

背中、胸トレーニングを鈴木選手がくわしく解説

上記の5つポイントを解説した後に、鈴木選手が実際にどうやってトレーニングに応用しているのか、という視点で解説されています。

個人的に、この部分が参考になりすぎました・・!本気のトレーニーならば絶対に見るべきですよ!

背中のトレーニング

背中の各筋肉にたいして、どうアプローチするかという点で解説されています。

鈴木選手が「これはこういった意味や目的を持って、この動きにしています」と、ひとつひとつロジックに落としてトレーニングしている点は、非常に見習うべきポイントですね。

具体的には、以下のようなポイントを解説しています。

  • 広背筋を狙うときと、大円筋を狙うときのグリップの違い
  • 小指側、親指側で握る場合の違い
  • 適切なアゴの角度
  • 肩甲骨を寄せるべき種目、寄せないほうが良い種目
  • 懸垂とラットプルダウンの違い
  • 各ローイング種目の引き方の違い
  • 股関節をどうポジショニングするか
  • 屈曲を意識したときのデッドリフト
  • 伸展を意識したときのデッドリフト
  • 2種類の腹圧のかけ方
  • 広背筋に効かせるベントローの姿勢

実際、まだまだ他にあるのですが、書ききれないのでこのくらいにしておきます。

胸のトレーニング

鈴木選手自身が苦手としている胸のトレーニングの解説です。
ただ、苦手とはいえ、やはりその発達具合は一般トレーニーとはワケが違いますが・・。

胸のトレーニングの学びについても、一覧にして紹介しますね。

  • プレス系動作で肩が前に出ないようにするには?
  • 種目に合わせて、動きを変える方法
  • ベンチプレスのメリット
  • 屈曲を意識したときのベンチプレス
  • 伸展を意識したときのベンチプレス
  • 適切なインクラインの角度
  • 収縮感を強くするインクラインの角度
  • ダンベルフライではどのくらいストレッチするのがベストか
  • 肩甲骨を寄せるとき、寄せすぎないときの使い分け
  • ダンベル種目でのグリップの意識の仕方
  • フライ系種目で肩が痛くならない方法
  • 種目に合わせて骨盤の角度、股関節の開きを調節する方法

私も大胸筋が全部位の中で、もっとも苦手なので、このパートは本当に勉強になりました・・!

鈴木選手いわく、「苦手部位を克服するには、(説明した)知識を総動員しなければいけない」とのこと。

まさにその通りなので、自分の胸のメニューをゼロから見直しました。

具体的には、ベンチプレスのフォームを修正し、種目の順番も変更。
とくにベンチプレスはすぐ効果が現れて、今までとは明らかに違う感覚がありました。ありがたや!

大学での研究結果

さきほど紹介した、鈴木選手が大切にする5つのポイントのうち、「連動性」と「意識」について、筋電図を測って実際に効果があるのか大学で研究してみたそうです。
気になる結果はDVDでお楽しみください。すごく興味深い内容でしたよ。

ちなみに、このDVDは「背中と胸」がメインテーマになってはいますが、大学の研究結果を発表しているときに、ところどころで腕や足についてのトレーニングテクニックも解説されています。
背中と胸だけかと思いきや、他の部位についても学べたのでラッキーでした。

おわりに:本気で体をデカくしたいなら見るべき

ここまで深く考えてトレーニングをしているのか・・」と、ぶん殴られたような感覚になりました。自分は本当にまだまだだと考えさせられます。

しかも、このDVDを見るのは3〜4回目。見るたびに新しい発見がありますなぁ。
(ちなみに、DVDの10分の1くらいの内容しか書いてません)

なお、鈴木選手のDVDには「鈴木雅1、2〜」などのシリーズ物があり、約8000円と高いのですが、それはどちらかと言うとファン向けです。

トレーニングセミナーシリーズは内容が豊富なのに、約5300円と少し安いのが良いんですよね。

ボディビルの日本大会を7連覇中の選手のトレーニング理論が、たった5300円で得られるのは、お買い得過ぎますぜ。だって、鈴木選手はそれより遥かに多くの犠牲を払ってますからね、確実に。

このDVDは、「トレーニングを始めたばかりで、何もかも手探り状態」という人に特に見て欲しいと思います。

というのも、トレーニング初心者の頃って適当にやりがちで、それで結果が出ずに挫折してしまう場合が多いんですよね。そんなことで消耗するくらいなら、このDVDを見たほうがいい。

「自分が初心者の頃にこんなDVDがあればよかったのに」と、今の若い人たちがすごく羨ましくなります。