2022年9月19日に開催されたJBBFオールジャパンについて、以下のツイートが話題になっている。
要約すると、ある外国籍の選手がオールジャパンに出ようとして、日本国籍を保有してないために出られなかった。
この件について、ネット上では「国籍差別なのではないか」「JBBFひどい」といったようなコメントが散見される。無駄に炎上を煽るような記事も出ているので補足したい。
JBBFオールジャパンは日本代表を決める大会である
オールジャパンの大会規定には「日本国籍を保有していること」と記載がある。
なぜかというと、オールジャパンは世界選手権大会のための日本代表獲得戦でもあるのだ。よって、日本国籍を保有している必要がある。これは合理的だ。
考えてみて欲しい。もし、日本国籍がなくても出れる大会ならどうなるだろう?日本人より体の大きな海外の選手がわんさかと代表権を狙いにやってくるだろう。これは国籍や人種差別ではなく、大会規定の話だ。
オールジャパンに限らず、「日本クラス別選手権大会」も世界選手権の代表選考に位置づけされているため、日本国籍を保有している必要がある。
国籍を問わないJBBFの大会もある
JBBFが主催する大会すべてで外国籍の選手を排除しているわけではない。他のJBBFの大会や、地方のJBBF加盟団体が主催する大会では国籍を問わない場合も多数ある。たとえば、有力者が登場する大会で有名な「ジャパンオープン選手権大会」は国籍を問わない。
とはいえ同選手には同情する
「これはルールなんです」と言ってしまえばおしまいだ。しかし、本当にその言葉だけで済ませていいのだろうか?
少なくとも、該当選手は日本語が非常に流暢である。それに日本に帰化するためにはさまざまな難しい条件をクリアしている必要がある。したくてもできない、という事情も大いにあるだろう。
そもそも「自分自身が帰化したいか」という気持ちの問題もある。日本は二重国籍が認められていないので、もともとの国籍から脱する必要も出てくる。
「大会にエントリーして、長くつらい減量をして、さぁあとはステージに上がるだけだ!」というタイミングで、「あなたは外国籍だから出られません」と告げられるその残酷さたるや、想像しただけで膝から崩れ落ちそうだ。
エントリー出来たことが問題だ
システム的に考えると、そもそも事前にエントリーできてしまっているのがおかしい。日本国籍を条件とするなら、エントリーするときに日本国籍を確認すべきだ。そうすれば、少なくとも今回のような悲劇は起こらなかったはずだ。JBBFには今回の件を重大なものとして捉え、改善していただきたい。