GVT(ジャーマンボリュームトレーニング)の応用編を紹介します。
中上級者向けのトレーニングメニューなので、よりハードに追い込みたい方の参考になれば幸いです!
GVTのおさらい
まずは、GVTの基本をおさらいしておきます。
GVT:基本
- 使用重量:1RM×60%
- セット数:10
- レップス:10
- 休憩:60〜90秒
メリット
- トレーニングボリュームを増やせる
- 短期間で筋量が増える
- 苦手な部位も鍛えやすい
- ジムにいる時間が少ない
デメリット
- 筋力アップには特化していない
- 死ぬほどツライ
GVTについて詳しくは、次の記事でお話しています。
関連:GVT(ジャーマンボリューム トレーニング):筋肥大に効果的なトレーニングプログラムの方法
中上級者向け トレーニングメニュー 参考例
筋トレを長く続けている人にとっては、10レップスは少し軽く、物足りなく感じてしまうことがあるかもしれません。
でも、ご安心を。さらに低いレップスを使用する、GVTメニューが中上級者向けに存在します。
GVT:中上級者向け
ベーシックなGVTよりも、重量が増えて、レップスが減ります。
- 使用重量:1RM×75%
- セット数:10
- レップス:5
- 休憩:90秒
トレーニングルーティン サンプル
トレーニング内容が非常にハードなため、GVTは1つの部位につき、1つのエクササイズをおこないます。その他に、2〜3つの補助種目で構成します。
- 背中
- 胸
- オフ
- 脚
- 肩
- 腕
- オフ
オフは適当に入れています。ご自身の好きなようにカスタマイズしてください。
背中
種目 | セット数 | レップ数 |
Vグリップ ラットプルダウン | 10 | 5 |
バーベルロー | 4 | 12 |
ワイドグリップ ケーブルロー | 4 | 12 |
ケーブル プルオーバー | 4 | 12 |
胸
種目 | セット数 | レップ数 |
インクラインベンチプレス | 10 | 5 |
ペックデック | 4 | 12 |
ダンベルフライ | 4 | 12 |
ケーブルクロスオーバー | 4 | 12 |
脚
種目 | セット数 | レップ数 |
フロントスクワット | 10 | 5 |
レッグカール | 10 | 5 |
ダンベルランジ | 4 | 12 |
ルーマニアンデッドリフト | 4 | 12 |
肩
種目 | セット数 | レップ数 |
バーベルショルダープレス | 10 | 5 |
ハイプル | 4 | 12 |
シーテッドダンベルレイズ | 4 | 12 |
フェイスプル | 4 | 12 |
腕
種目 | セット数 | レップ数 |
バーベルカール | 3 | 12 |
EZバー フレンチプレス | 3 | 12 |
オーバーヘッド バイセップスカール | 3 | 12 |
ディップス | 3 | 12 |
スカルクラッシャー | 3 | 12 |
腕の場合、背中や胸、肩のトレーニングで多く使われています。ここでGVTトレーニングを取り入れるとオーバートレーニングになる可能性が高いため、腕は通常通りのトレーニングです。
補助種目は軽めに
ベーシックなGVTよりも重いウェイトを扱うため、強度が高くなります。補助種目は12レップスほどの、中程度のメニューで構成しています。
コンパウンド種目を使用する
GVTの基本とおなじく、ここでも多くの筋肉を使用する「コンパウンド種目」を中心に扱います。
- スクワット
- ベンチプレス
- インクラインベンチプレス
- ディクライン
- バーベルロー
- デッドリフト
- ラットプルダウン
- バーベル ショルダープレス
- ダンベル サイドレイズ
- レッグカール
など
ボディビルダーが作成したGVTメニュー
アメリカのボディビルダー「ビンス・ジロンダ」が考案した、「改良型GVT」も紹介します。さきほど紹介したGVTよりも、さらにハードです。
種目に関しては、「トレーニングルーティン サンプル」の重量とレップス数を変更してください。
6×6法
- 重量:70%×1RM
- セット数:6
- レップス:6
- 休憩:30秒
6RMではなく、1RMの70%のウェイトを使用する点に注意。ベンチプレスのマックス重量が100kgなら、70kgを使用します。
8×8法
- 重量:60%×1RM
- セット数:8
- レップス:8
- 休憩:30秒
参考:The Gironda System | T Nation
どちらもボディビル的なトレーニングらしく、休憩が30秒と、非常にハードなトレーニングです。
ここではウェイトの重さはあまり重要ではなく、短い休憩時間で蓄積疲労を溜めるのがポイント。死ぬほどハードですね…。
マックス
オーバートレーニングを避けるためのポイント:適度にディロードを入れる
筋トレ界では、「オーバートレーニングは存在する」「存在しない」と、有力者のあいだでも意見が分かれるところ。とはいえ、どちらにせよ休養は絶対に必要です。ずっとアクセルをふかし続けることなんて、人間はできません。中上級者がおこなう筋トレは、本人が気づかないところで、体に大きなダメージを与えています。
そこで私がオススメしたいのは、3〜4週間に1度、「ディロード・ウィーク」を作ること。
ディロード(Deload)とは、英語で「負荷を減らす」という意味です。具体的には、扱うウェイトの量をいつもの30〜50%にまで減らし、レップ数は15〜20に設定します。追い込むことはしません。
ディロードをすることによって、関節や神経系の疲労をある程度取りのぞくことができます。やってみるとわかりますが、ディロードの翌週のトレーニングは、筋肉の反応がいつもより良く、質の高いトレーニングができることでしょう。
筋トレ大好きな人は、トレーニング量を減らすことに抵抗があるかもしれません。私もそうでしたが、ディロードを入れたほうが体調が良く、長い目で見るとプラスの影響が出ています。だまされたとおもって、ぜひディロードを導入してみてください。
マックス
ケガを避けるためのポイント
中上級者向けのGVTでは、ケガにも要注意です。ケガを100%防ぐのは不可能ですが、少しでも確率を下げるためにできることはあります。
筋膜リリースストレッチ
世間の筋膜リリースブームは過ぎ去った感じがあるが、筋トレをする人にとってはマストだと思ってるのが筋膜リリースです。
筋肉をつつむ膜をリラックスさせ、可動域を広げることができます。
また、セルフマッサージにも有効で、寝る前にやると翌日はスッキリ起きられます。
いろんな筋膜リリースグッズを使いましたが、やっぱり公式のグリッドフォームローラーが1番使いやすいので、もう3年以上は使ってますね。
関連:「筋膜リリース」とは?効果と方法をカンタンに解説。筋トレをする人にオススメ
テキトーにやるくらいなら休む
経験上、ケガをするときは、ほとんどの場合、集中力が低いときです。
「今日は疲れてるから休みたいなー、でもトレーニング行かなきゃいけないな…」のような、どっちつかずのときこそケガをしやすい。中途半端だと、筋トレ中だけではなく、ウォームアップもおろそかになってしまいがちです。
モチベーションが低いときは誰にでもあります。そこでテキトーなトレーニングになってしまうくらいなら、思いきって休むほうが良い結果を生むこともあります。
まとめ:自分なりにカスタマイズしていこう
GVT応用編のサンプルメニューを紹介しました。参考になれば幸いです!
関連リンク:
「今回の内容はちょっとレベルが高い」「まずは基本を試してみたい」という方は、GVTの基礎編を読んでみてください。応用編を理解しやすくなるかと思います。