筋トレは何時にするのが最も効果的なのでしょうか?
「朝・午前」と「午後・夜」に分けて、それぞれメリット、デメリットを見ていきます。
先に結論を述べると、次のようになります。
どちらかといえば午後がいいかもしれない。ただ、自分のスケジュールを考慮して、トレーニングできる時間帯にすればOK
朝・午前にトレーニングをするメリット
トレーニング後、筋肥大シグナルが活性化している後にたくさん食事を取れる
トレーニングをした後、体は筋肉が成長するためのホルモンを分泌します。そのタイミングでたくさんの食事を摂ることで、体内に多くの栄養を送り込むことができます。
これが、夜寝る前のトレーニングとなると、トレーニング後の食事は1回ほどです。
とはいえ、夜にトレーニングして、ものすごい体を作り上げている人はたくさんいます。メンタル的な要素が強いのかもしれません。
マックス
朝7時に軽いエクササイズをすると、睡眠の質が高くなる
朝7時、昼1時、夜7時に、30分のトレッドミル(ルームランナー)を、最大心拍数の65%でおこなって睡眠の質を比較したところ、朝7時にエクササイズをした時が、もっとも睡眠の質が高くなったという研究があります*。
※ただし、筋トレではなくあくまでも軽い有酸素運動
ジムが混雑していないので、使いたい器具を使える
朝に混雑するジムもありますが、ほとんどの場合で空いており、自由に器具を支えることが多いです。 そのため、「ちくしょー、あの器具使いたかったの・・・」になどとストレスを感じるようなことは減ります。
1日が長く使える
早起きしてトレーニングをすると、その後の時間が空くため、1日を有効に使えます。
実際、経営者さんの中には早起きしてトレーニングをする人が多くいます。
現役を引退した後のアーノルド・シュワルツェネッガーも、自宅のジムで早朝トレーニングをすることが多いようです。
関連:アーノルドシュワルツェネッガー:成功するための6つのルール
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朝・午前にトレーニングをするデメリット
朝イチだとパワーが出にくい
寝起きの状態は、身体が目を覚ましておらず、非常に動きにくいです。
ただし、これはトレーニングを続けるうちに慣れてきて、朝イチでもパワーが出るようになってきます(後述)
栄養不足になりがち
朝にトレーニングする時の一番大きなデメリットが、栄養不足になりやすいこと。 朝は時間や食欲がなかったりで、たくさん食事を取れないことが多々あります。
食事を取らずにトレーニングをすると栄養不足になり、体が筋肉を分解してエネルギーを作り出します。「筋肉をつけるために」トレーニングをしているはずが、「分解する作業」になってしまうということです。それだけは絶対に避けなければなりません。
理想なのは、トレーニングの1時間前におにぎり2つとプロテインなど、軽い食事をすること。起きて30分後くらいにトレーニングをするなら、消化の良い「ようかん」や「バナナ」などもいいでしょう。ただし、理想を言うと、トレーニング前には最低でも2食ほど取りたいところですが…。
トレーニング中、筋肉の分解を防止する「BCAA」や「糖質ドリンク」などの摂取は必須です。
関連:飲んだほうがいい?研究で証明された、BCAAの効果6つを解説
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身体が硬いので、ケガしやすい
朝は筋肉や関節が、ガチガチに硬まっています。いきなり強度の高いトレーニングをすると、ケガの可能性が非常に高くなります。
そのため、午後にトレーニングをする時よりも、入念なウォームアップとストレッチが必要です。
私の例
以前、私は朝4〜5時くらいからトレーニングをしていた時期がありました。ある日、ウォームアップが不足したままバックプレスをしてしまい、首を痛めてしまいました。
首が左に一切曲がらなくなり、動くと激痛が走り、仕事にも大きな影響が出ました。
2〜3週間ほど整骨院に通い、やっと治りました。特に冬は身体が本当に硬いので、要注意です。
午後・夜にトレーニングするメリット
午後のほうが筋力が発揮しやすく、柔軟性が高い
研究によると、柔軟性や筋力は午後が最も高いという結果*が出ています。これはこの時間帯に体温が高くなり、身体が機動しやすくなることで、結果的に筋肉が収縮しやすくなるとのこと。
実際、朝と夜にそれぞれトレーニングしたことがある人なら理解できると思います。午後〜夕方の方が、圧倒的に身体を動かしやすいはずです。
また、朝にトレーニングするよりも、午後にトレーニングをするほうが、テストステロン値が上がったという研究*もあります。
ですが、同研究によると、「朝のトレーニングを続けるうちに、筋力は発揮しやすくなる」ということも分かっています。
朝にトレーニングしているからといって、あまり深刻に捉えなくても大丈夫です。ただ、午後のほうが感覚的にやりやすいなら、午後にトレーニングをすればいいでしょう。
トレーニングまでに多くのエネルギーを溜めることができる
トレーニングが午後だと、それまでに複数回の食事をとることができ、エネルギーが体に溜まります。体内にエネルギーが多くあることで、トレーニングが充実します。栄養不足にもなりません。
これは午後にトレーニングをする大きなメリットと言えるでしょう。
午後・夜にトレーニングするデメリット
寝る直前にハードなトレーニングをすると、交感神経が高ぶり、寝付きが悪くなる
トレーニング後は交感神経が高まっており、身体は興奮した状態になっています。1〜2時間もすれば落ち着いてはくるものの、トレーニング直後に寝ようとすると、なかなか眠りにつくことができません。
翌朝に大事な商談などを控えているときは、早めにトレーニングをするか、軽めのトレーニングで身体をあまり興奮させないようにするのが良いでしょう。
カフェインが多いプレワークアウトサプリを飲むのに躊躇する(夜の場合)
ほとんどの場合、プレワークアウトサプリには、集中力を高めるカフェインが配合されています。
個々のカフェイン耐性にもよりますが、カフェインは睡眠の質を下げる効果があることで知られています。プレワークアウトサプリを頻繁に摂取するという人は、摂取量を調整しなければいけないですね。
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ジムが混雑する
夜はどのジムもたいてい混雑しています。自宅トレーニングなら問題ないですが、使いたい器具が使えないというのは、けっこうなストレスになったりします。
結論:自分が続けやすい時間帯にトレーニングすればいい
午前、午後のトレーニングそれぞれメリットやデメリットはあります。ですが、筋トレの効果が何倍も違うかと言うと、そうではありません。
結局は、自分が無理することなくトレーニングできる時間帯がベストということですね。仕事の都合で、深夜しかトレーニングできない人もいますし、それぞれのスケジュール次第です。
個人的には、2〜3回ほど食事をした後、14〜15時あたりにトレーニングをすると調子が良いです。