アーノルドシュワルツェネッガーによる、「成功するための6つのルール」を紹介します。
2009年に南カリフォルニア大学でおこなったスピーチで、アメリカだけではなく、ネットを通じて世界的な話題になりました。
アーノルドシュワルツェネッガーは、ほぼ無一文でオーストリアからアメリカに移住しました。様々な逆境を乗り越え、ボディビルチャンピオン、映画俳優、カリフォルニア州知事として、大きな成功を収めています。
自分の夢を次々と叶えていったアーノルド。その成功の裏には、彼が大切にしている6つのルールがありました。
- 自分を信じろ
- ルールを壊せ
- 失敗を恐れるな
- 否定ばかりする奴は無視しろ
- 猛烈に働け
- 恩を返せ
ひとつひとつ、彼のスピーチ内容とともに見ていきます。
1:自分を信じろ
多くの若者が、親や教師など、他人からアドバイスを聞き過ぎています。
もっとも大切なのは、自分のことについて、とにかく掘り下げて「自分は誰になりたいのか?」と考えることです。「何になりたい」じゃなくて、「誰になりたいか」を考えるのです。親や教師が君にして欲しいことなど、無視してください。
「自分が何に対して幸せを感じるのか」が重要です。たとえそれが、他人にとってどれだけクレイジーに見えたとしてもです。
私はとてもラッキーでした。テレビもなく、電話もなく、コンピューターもiPod、Twitter もなく育ちました。
自分を邪魔するものが一切なかったので、自分と向き合うことに多くの時間を使う ことができたのです。
自分の心の声を聞いて分かったことは、「小さいオーストリアという国から離れること」でした。オーストリアが悪いわけではなく、小さく狭い場所で留まっているのが嫌でした。だから、夢が叶う場所である、アメリカに来たのです。
ー省略ー
オーストリアの家族に、「アメリカでボディビルチャンピオンになりたい」と伝えたとき、信じてもらえませんでした。
家族は、私に警官になって、平和な家庭を築いてほしかったようです。
ですが、私の心の中で、何かが燃えているのを感じていました。私は人と同じにはなりたくなかったのです。
私が物事をあまりにも大きく考え、大きい夢を描いていたものだから、誰もが私のことをクレイジーだと思っていたようです。
私の友達はこう言いました。
「何かのスポーツでチャンピオンになりたいんだったら、自転車競技とか、サッカーのチャンピオンになればいいじゃないか。 オーストリアのスポーツだろう?」
ですが、私は気にしませんでした。
「ヨーロッパでボディビルのチャンピオンになって、アメリカに来る。そして俳優になり、たくさんのお金を稼ぐ」
そう決めていたのです。
そして、自分の部屋の壁を、ストロングマンやボディビルダー、レスラーやボクサーの写真でいっぱいにしました。
それを見た母親は、非常にショックを受け、泣き出しました。医者を呼び、「大変なことが起きている」と。
医者と私の部屋の壁を見ながら、母は「私はどこで間違えたの?アーノルドの友達はみんな女の子の写真を壁に貼っているのに、アーノルドは男の写真を飾っている。しかも、男というだけじゃなく半裸の状態で、ベビーオイルを塗ってピカピカじゃない…。私はどこで間違えたの?」と言いました(一同笑)
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私には、「チャンピオンになる」というミッションがありました。
誰がなんと思おうと、自分を信じること。これが1つ目の成功法則です。
なりたい自分を思い描き、自分を信じて突き進め!
2:ルールを壊せ
この世には何に関しても、たくさんのルールがあります。「ルールを破れ」とは、法律を破ることではありません。ただし、「お行儀の良い人」が新しい歴史を作れるかというと、そうでもないのです。
お行儀が良すぎて、ルールを壊せないようなら、唯一無二の存在にはなれません。
「思考の枠を飛び越えた発想をしなければいけない」と私は信じています。
ボディビルを引退した後、私は「映画スター」になりたいと考えました。多くのエージェントを訪ねましたが、彼らは口を合わせて「そんなことは不可能だ。この業界でのルールは違うんです」と言いました。
「自分の身体を見てください。あなたの身体はモンスター的で、過剰に発達している。映画向きではない。あなたは何もわかってない」と。
また、エージェントは私のアクセントについてもいちゃもんをつけました。
「ドイツ語訛りの英語でスターになった人なんて、今まで誰もいませんよ」と。
現在、「アーノルドシュワルツェネッガー」という名前が宣伝板に掲載されていたら、たくさんチケットが売れます(一同笑)
まぁつまり、彼らは非常にネガティブな態度で私に接してきたということです。
ですが、私は彼らのルールを無視しました。
たとえ彼らが、「では、小さい役なら用意できます。レスラーや用心棒役はいかがでしょうか。それか、ドイツ語訛りの英語を話すなら、ナチスの警官役などもできますね。」と言ってきたとしても、私は一切聞き入れませんでした。それは彼らのルールであり、私のルールではなかったからです。
私は確信していました。1日5時間ボディビルに励んだように、一生懸命努力すれば、必ず映画スターになれると。
そこで私は、役者の授業、英会話、スピーチ、対話、アクセント改善などのクラスを受講し始めました。
ー省略ー
その努力が実を結び、ブレークスルーが起きました。テレビや映画など、徐々に役を獲得し始めたのです。パンピングアイアン、コナン・ザ・バーバリアンなどですね。
ターミネーターでのセリフ「I’ll be back」は映画史の中で、もっとも有名なセリフの1つになりました。私の変な訛りがあったのにも関わらず、です。
考えてみてください。エージェントが言った、私のマイナスなポイントがすべて、あっという間に長所に変わったんです。変なアクセント、大きすぎる身体、すべてがです。
誰かの「そんなの無理だ」という言葉には、絶対に耳を傾けてはいけません。
また、「まずは小さいところから、順番にやっていったほうがいい」といった言葉も聞いてはいけません。
私がカリフォルニア州知事になろうと決めたときも、みんな「まずは市長を目指したほうがいい。それからまた別の役職について、順番にステップアップしていったほうがいい。それが政治家のキャリアだ」と言いました。
ですが、「政治家になんて興味はない。私はカリフォルニアの問題を解決して、人々を結びつけ、仲良くできたらいいなと思っているだけだ」と私は彼らに伝えました。
私はルールなんて、まったく気にしていなかったのです。
他の誰かが作ったルールなんて気にするな!(ただし法律は守れ)
3:失敗を恐れるな
失敗することを恐れてはいけません。
私の場合、「ヘラクレス・イン・ニューヨーク」や「ラスト・アクション・ヒーロー」など、まったくヒットしなかった映画もあります。でもそれは問題ではありません。
なぜなら、私は同時に「ターミネーター」や「コナン」、「トゥルーライズ」「プレデター」など、大ヒットした映画も作っていたからです。
毎回勝てるわけではありません。ですが、決断することを恐れはいけません。
失敗を恐れていては、いつまでたっても前へ進むことはできないのです。
自分とビジョンを信じて、正しいことなんだと信じてやれば、成功は近づきます。失敗を恐れないようにしてください。
これだけ大成功しているアーノルドですら、数え切れない失敗をしている。失敗を恐れず、常にチャレンジ!
4:否定ばかりする奴は無視しろ
あなたは今まで、何度「そんなの無理だ」「それは不可能だ」と言われてきたでしょうか?
ビル・ゲイツが誰かに無理だと言われて辞めていたらと想像してみてください。
「誰も今までにやったことがない」という言葉が、私は大好きです。なぜなら、私がやれば、それをやった最初の人になれるからです。
「無理だ」という人を聞いてはいけません。
私の義母「Eunice Kennedy Shriver」が、1968年に知的障害者向けの「スペシャルオリンピックス」を始めたとき、誰もが「上手くいかない」と言いました。
専門家や、精神障害を専門とする医師は、「大会の開催は無理です。彼ら(障害者)をジャンプさせたり、走らせたり、泳がせることなんてできません。彼らはケガをして、お互いを傷つけ、プールで溺れるに決まっています。」と言いました。
さて、ここでひとつ教えてあげましょう。40年後の現在、スペシャルオリンピックスは164カ国にわたり、精神障害を持つ人々が挑戦できる、素晴らしい組織の1つです。私の義母は、「NO」という声を聞きませんでした。
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もし私が否定派の意見を受け入れていたら、私はまだオーストリアのアルプスでヨーデルを歌っていることでしょう(一同笑)。
私は決してアメリカに来なかったでしょう。
素晴らしい妻のマリア・シュリバーに会っていないでしょう。
素晴らしい4人の子どもはいなかったでしょう。
ターミネーターを演じていないでしょう。
そして今日、最高の国の、最高の州の知事として、ここに立っていないでしょう。
私は絶対に「あなたには無理だ」という声は聞きません。私は常に自分自身に耳を傾けて、「Yes, you can」と言います。
何をするにしても、あなたの足を引っ張る人は必ずいる。そんな人は無視!
5:猛烈に働け
これは最も重要なルールです。猛烈に働け、ということです。
私は、努力が足りなかったからという理由で、ボディビルコンテストや選挙で負けるなんて絶対に嫌でした。「最後までやるべきことをやる」ということを信じていました。
私のヒーローである「モハメド・アリ」は、70年代に「腹筋を何回していますか?」と尋ねられました。彼は「数えてない。痛みを感じてから数え始めるよ。痛みを感じ始めたときこそ、本当に重要だからね」と言いました。
それがあなたをチャンピオンにするんです。「No pain, No gain(痛みなくして得るものなし)」なのです。
私の人生の教訓の多くは、スポーツから学んだことです。
もちろん、楽しく人生を過ごすことは大切です。しかし、あなたがパーティーをして楽しんでいるとき、他の誰かが死ぬほど努力しているんです。誰かが賢くなり、誰かが勝っているんです。
覚えておいてください。もし、あなたがのんびりした人生を過ごしたいなら、これらの法則に従う必要はありません。
しかし、何かを得たい場合は、ハードワーク以外に方法はありません。手をポケットに入れたまま、はしごを登ることはできないのです。
働いて、働いて、働け!(成功したくないならしなくていい)
6:恩を返せ
これは非常に重要なルールです。人生でどのような道を選んでも、何かを返すこと、あなたのコミュニティに恩返しをすること、あなたの州や国に何かを返すようにしましょう。
ー省略ー
人を助けると、何にも代えがたい満足感を得ることができます。私はレッドカーペットを歩くよりも、インナー・シティスクール(マイノリティが通う学校)に通う8歳の子とチェスをするほうが、ずっとエキサイティングだと感じています。
義理人情に厚い人間になれ!
まとめ
- 自分を信じろ
- ルールを壊せ
- 失敗を恐れるな
- 否定ばかりする奴は無視しろ
- 猛烈に働け
- 恩を返せ
アメリカにほぼ無一文で移住した、アーノルドらしい、力強い言葉ですね。第一線で活躍している人は、だいたいこれらの法則が当てはまってる気がします。
目標が達成できずに悶々とするとき、仕事がツラいときなど、定期的に見返したいメッセージです。
マックス
フルスピーチ(英語)はこちらで聞くことができます。成功法則について話し始めるのは9:42あたりから。
https://www.youtube.com/watch?v=7TEc_qyKQ0c
日本語字幕を表示できますが、自動生成なのでところどころおかしいです。