アメリカで活動するボディビルダーが、安易なステロイド使用について警報を鳴らしています。
ステロイド使用の副作用を本当に理解しているか
アメリカのボディビルダー「セス・フェロス」が自身のYouTubeチャンネルにて、ステロイド使用についての体験を告白。ステロイドによって、体や人生がどのように変化したか、いくつかのシリーズに分けて解説しています。2019年8月20日時点で、シリーズ合計の再生回数は240万回となっています。
ボディビル界、特にアメリカではボディビルダーのステロイド使用が問題として取り上げられることが多々あります。
「プロ」のボディビルダーになるためには、コンテストで上位に入賞しなければなりません。コンテストのレベルが非常に高いため、ステロイドを使わなければ実質的に入賞できないのが現状です。
とはいえ、「ステロイド使用を公言してはならない」という暗黙のルールがあります。そのため、副作用の危険性については周知される機会が少ないのも事実です。
一言で「ステロイド」といっても、様々な種類が存在します。ここでは深くは解説しませんが、セスが摂取していたのはテストステロンだったそうです。
シリーズ4の動画にて、セスは副作用について詳しく話しています。以下に要約しました。
- テストステロンを使用すると、もともと体が出すテストステロンを分泌しなくなる
- なぜなら人工的にテストステロンを体内に入れることで、体は「あ、テストステロンたくさんあるじゃん。じゃあもう自分で出す必要ないな。」と判断し、それまで自然に分泌していたテストステロンを分泌しなくなる
- テストステロンの使用を止めても、体がまた自然とテストステロンを分泌するわけではない
- 男性器はそれまでと同じ機能を果たさなくなる
- テストステロンが出ないため、若干のうつ状態にもなる
- テストステロンを摂取し続けている期間はそれを回避できるが、摂取を止めた途端、深刻な副作用に向き合うことになる
- ただし、みんなが同じ症状になるとは限らない
- 心臓、腎臓、肝臓へダメージがある
人工的に作られた薬を使い、「生命の仕組み」を操作する、それがステロイド使用です。安全は保証されておらず、副作用が出るのは当然なのかもしれません。
ステロイドとボディビルについて興味がある方は、この分野について深く切り込んだノンフィクション小説「果てなき渇望」を読んでみるといいでしょう。なかなかエグいことが書かれています。
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セスは第二のリッチピアーナって感じがするな