体のケアには必須ですぞ・・・!
CoQ10(コエンザイムQ10)の摂取によって、筋トレをする人や競技者は、多くの恩恵を受けられます。
科学的根拠をもとに、CoQ10の効果・摂取量・飲み方について紹介していきます。
マックス
CoQ10の筋トレへの効果
CoQ10についての研究は非常に多いため、ピックアップして紹介していきます。
- 運動能力の向上
- 疲労軽減
- 活性酸素の除去
- ATPの生成サポート
運動パフォーマンス向上
CoQ10には、運動能力を向上する働きがあります。
具体的には、体を動かすのに必要な「ATP」というエネルギーの生成をサポートします。
そうすることで、「運動の効率を上げてくれる」ってことなんですね。
CoQ10の効果を実験した、2つの研究を見てみましょう。
・オリンピックを目指すアスリートの運動能力が向上
- 対象:オリンピックを目指すアスリート100人
- 1つのグループには「還元型CoQ10」を1日300mg摂取させた
- もう1つのグループはプラシーボ群とした
- 6週間の間、同じトレーニングをして最大筋力を計測した
- プラシーボ群に比べて、CoQ10を摂取したグループは大幅にパフォーマンスを向上した
参考
マックス
・バスケットボール選手の運動能力がアップ
- 対象:女子バスケットボール選手21名
- グループ:還元型CoQ10の摂取11名、プラシーボ群10名
- 1日100mg、4週間の摂取
- CoQ10摂取グループは、平均パワー/最大パワーともに増大
- 怒りなどの気分を改善した
参考
1日100mgの摂取でも大きな効果が出たようです。
疲労軽減
CoQ10は、疲労を軽減する効果も期待できます。
次のような実験がありました。
- 対象:17人、平均37歳
- グループ:100mg/300mg/プラシーボ
- 期間:8日間
- バイクを漕いで筋力テストを実施
- 300mgを摂取したグループは疲労が軽く、かつパワーも向上した
参考
また、別の実験では、「1日500mgのCoQ10を摂取したところ、疲労やうつが軽減した」という報告も。
体調が良くなって、間接的にメンタルの調子も改善されるのかもしれません。
活性酸素の除去
CoQ10には、活性酸素(かっせいさんそ)を取り除く効果があることがわかっています。簡単に言うと、体についた「サビ」を除去するイメージです。
順を追って説明します。
人は運動するとき、エネルギーを使います。エネルギーを作るには、息を吸い、酸素を体内に取り込む必要があります。
このとき、吸った酸素の2〜3%は活性酸素という物質になり、細胞に傷をつけ、体に様々なダメージを与えます。
・老化
・ガン
・動脈硬化
・代謝の調節
・免疫力
など、体の生理機能に多くの異常をもたらしてしまうのです。
人間の体には活性酸素を除去するシステムが備わっており、これを「抗酸化」といいます。
ただ、活性酸素が多すぎると、抗酸化システムの活動が追いつかなくなってしまうんですね。
そこで、抗酸化作用を手助けしてくれるのが「CoQ10」というわけです。
(抗酸化作用のある成分を「抗酸化物質」と言います)
他にも多くの効果がある
CoQ10には、多くの効果が認められており、医薬品として使用されることも。
- 血圧を下げる
- 歯周病の対策
- うつ病対策
- 心臓病等
- 老化対策
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CoQ10はサプリで摂取するほうが効率的
CoQ10はもともと体内に存在する成分ですが、加齢とともに減少します。食事でも摂取はできますが、量が少ないため、サプリメントで摂取するほうが効率的です。
図を見て分かるとおり、20歳から体内のCoQ10は減り始めます。心臓付近にあるCoQ10は40歳には58%にまで減り、80歳にもなると42%まで減ります。
では、食事でどのくらいカバーできるのか?そんなに多くはないようです。
CoQ10が含まれる食材を見てみましょう。
イワシにCoQ10が多く含まれるように見えますが、100gにたいして約6mgです。
たいして、効果が実証された実験での使用量は、最低でも1日100mg。
医療用でも60mgは使用されるので、イワシを600gは食べないといけないことに。この量を毎日食べ続けるのは厳しい・・・。
よって、CoQ10はサプリメントで摂取するのが最も効率的といえるでしょう。
どんな人が摂取したらいいか
CoQ10は医薬品としても使われるくらいなので、基本的には誰でも摂取したほうがいいでしょう。
アスリート向けの実験でも効果が出ていることから、筋トレを頻繁にしている人なら、CoQ10を摂取することをおすすめします。
個人的には、プロテインを毎日飲むことはありませんが、CoQ10は毎日摂取すると決めています。
体が軽くなったり、筋トレからの疲労が抜けやすい感覚があるのでお気に入りです。正直、ここまで良いとは思いませんでした。
普段から「オメガ3」や「MCTオイル」などの脂質系サプリを摂取するなど、体調を気にする人は特に好きになるはず!
選び方:酸化型ではなく「還元型」を選ぶ
一般的に、CoQ10には2種類あります。酸化型と還元型です。
- 酸化型(ユビキノン)
- 還元型(ユビキノール)
CoQ10は、基本的に「還元型」を選んでください。
海外産のCoQ10サプリを選ぶ場合は、「Ubiquinol(ユビキノール)」と書いてあるかチェックしましょう。
酸化型と還元型の違い
簡単に言うと、還元型のほうが吸収が良いんです。
CoQ10は、体内のいたるところに存在します。その95%以上が還元型CoQ10といわれており、たとえ酸化型CoQ10を摂取したとしても、体内で還元型CoQ10に変換されます。
つまり、還元型CoQ10を摂取したほうが、体で使われやすいってことなんですね。
事実、酸化型CoQ10よりも、還元型CoQ10のほうが2倍吸収性が良いという研究もあるくらいです。
摂取量:1日100〜300mg
厚生労働省の医薬食品局によると、「CoQ10の1日の摂取目安量は300mg」とされています。
CoQ10を使った運動に関する研究では、1日300mgの摂取をしているケースがほとんどです。海外のCoQ10サプリも、1カプセルにつき、たいてい100mg入っていますし。
ただ、100mgでも効果はあるとされているので、
- 運動効果を求めるなら「1日300mg」
- 健康のためなら「1日100mg」
このように、目的によって摂取量を変えるのもありでしょう。
私の場合、筋トレ日は300mg、筋トレをしない日は100〜200mg、といった摂取方法をしています。
食事と一緒に摂る
CoQ10は、食事と一緒に摂取するようにしましょう。
というのも、CoQ10は「脂溶性」のため、水に溶けにくく、油に溶けやすいからです。
どんな食事にも多少の脂質は含まれているので、食後にCoQ10サプリを飲むといった方法で大丈夫でしょう。
CoQ10の吸収を良くする方法
CoQ10の吸収率を上げる方法が、研究により証明されています。
- グレープフルーツジュースと摂取する
- ピペリン5mgと摂取する
日本の研究で、グレープフルーツジュースとCoQ10を摂取すると、吸収がアップしたという報告があります。
他にも、5mgのピペリンと摂取すると吸収が30%上がったというデータも。ピペリンとは、黒胡椒から抽出される成分です。CoQ10とピペリンが配合されたサプリも存在します。
個人的におすすめの還元型CoQ10サプリ
私が摂取しているのは「ユビキノール(カネカ)」という還元型(ユビキノール)CoQ10です。体調が明らかに良くなり、コスパも良いので愛用しています。
CoQ10の吸収を良くする、ピペリンが配合されている「ドクターズベストCoQ10」も試してみたのですが、CoQ10が酸化型(ユビキノン)なせいなのか、体感的には微妙でした…。
「ユビキノール(カネカ)」のほうが、はるかに良い体感を得ることができていますね。オススメです。
LTR168
レビューはこちら。
レビュー:Healthy Origins 還元型CoQ10 レビュー:疲労軽減、仕事の集中アップ
副作用
「健常者を対象として、CoQ10を1日300 mg、4週間摂取しても安全」とされています。
ですが、厚生労働省によると、CoQ10による健康被害の報告は多少あるようです。
「下痢」や「嘔吐」といった症状が出る人も中にはいるとのこと。ただ、健康被害の発生率は0.034%と、極めて低い数値です。原因は不明のようですが、そこまで心配することもないでしょう。
参考:コエンザイムQ10を含む食品の取扱いについて 厚生労働省医薬食品局食品安全部
まとめ
CoQ10の筋トレへの効果をまとめます。
- 運動能力の向上
- 疲労軽減
- 活性酸素の除去
- ATPの生成サポート
マックス
コエンザイムQ10 | 日本歯周病学会会誌,菅野 直之
https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio/59/2/59_63/_html/-char/ja
Blood pressure lowering efficacy of coenzyme Q10 for primary hypertension. – PubMed – NCBI
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26935713
Coenzyme Q10 in the treatment of hypertension: a meta-analysis of the clinical trials. – PubMed – NCBI
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17287847
活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット 情報提供
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html
コエンザイムQ10を含む食品の取扱いについて | 厚生労働省医薬食品局
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/16.pdf
Coenzyme Q10 as a treatment for fatigue and depression in multiple sclerosis patients
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1179/1476830515Y.0000000002?src=recsys&journalCode=ynns20
還元型コエンザイムQ10の実生産および 商品化に向けた技術研究開発
http://www.jsbba.or.jp/wp-content/uploads/file/award/2016/award_2016_kaneka.pdf
Grapefruit juice enhance the uptake of coenzyme Q10 in the human intestinal cell-line Caco-2 – ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S030881460901245X
Piperine derived from black pepper increases the plasma levels of coenzyme Q10 following oral supplementation. – PubMed – NCBI
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10715596
Impact of Oral Ubiquinol on Blood Oxidative Stress and Exercise Performance
https://www.hindawi.com/journals/omcl/2012/465020/
Effects of acute and 14-day coenzyme Q10 supplementation on exercise performance in both trained and untrained individuals
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2315638/