オールマックスの「ベータアラニン(Beta Synth™)」のレビューです。
素材にこだわるオールマックスらしく、「Beta Synth™」というブランドのベータアラニンを使用しています。
使ってみて、その体感に驚きました。
デッドリフトがいつもより強くなり、トレーニング中の疲労感を感じにくなりました。
もちろんただのプラシーボ(勘違い)ではなく、研究でもその効果は証明されています。
今回は、ベータアラニンの効果を科学的に見ていくとともに、オールマックスのベータアラニンをレビューしていきます。
ベータアラニンとは
ベータアラニンは、私たちの体内に存在する、非必須アミノ酸です。肉や魚などにも入っている、天然の成分です。
それが抽出され、単体で売られているのがベータアラニンサプリメントです。
ベータアラニンの効果:筋力アップ、疲労軽減
ベータアラニンには、主に次のような効果が研究により認められています。
- 筋力の向上
- 疲労軽減
まず、「筋力が向上した」「トレーニング中のパフォーマンスが向上した」という研究結果が報告されています(参考)。
「ベータアラニンを1日4.8g摂取したグループは、そうでないグループに比べてスクワットのレップ数が22%向上した」
詳しくは後述しますが、私も確かにこの効果は強く感じました。そりゃあ海外製のプレワークアウトサプリのほとんどに配合されるだけあるなと。
ただし、テストステロンなどのホルモンの分泌量が増えるわけではないようです。単純に、「筋力が発揮しやすくなる」とのこと。
疲労軽減の仕組み
他にも、ベータアラニンには疲労物質を撃退する働きがあります。その仕組をなるべく簡単にお話しますね。
ベータアラニンを摂取すると、体内の「ヒスチジン」という成分とくっついて、「カルノシン」という物質になります。
私たち人間は、「ATP」という物質を使って筋肉を収縮し、体を動かしています。
ATPの量はもともと少ないため、ATPを使ったら、体内でATPを再合成してまた筋肉を収縮させます。
筋肉が収縮すると、筋肉中に「乳酸」が発生します。乳酸が増えると、「水素イオン」という物質が発生します。
この水素イオンがやっかいで、ATPの再合成を妨げるのです。つまり、体内に水素イオンが増えると、運動するためのエネルギーが減るということ。結果的に疲労を感じるわけです。
そんな水素イオンの働きを阻止するのが、カルノシンなのです。
たくさん難しい単語が出てきて困惑したかもしれませんが、まとめるとこうなります。
- ベータアラニンがヒスチジンと結合してカルノシンになる
- カルノシンは水素イオンの働きを阻止して、疲労を軽減する
マックス
「Beta Synth™」とは
今回レビューしているオールマックス社のベータアラニンは、「Beta Synth™」というブランドを使用しています。
同社のサイトによると、「一般的なベータアラニンよりもパウダーがきめ細かく、また医薬品グレードなので高品質」とのこと。オールマックスの独占販売だそう。
ベータアラニンには、もうひとつ「Carnosyn®」というブランドがあります。
海外製のプレワークアウトサプリにはたいてい配合されている成分で、「ベータアラニン」と言えばこちらの方が圧倒的に有名です。
両ブランドがどう違うのが調べましたが、これといった根拠は得られませんでした。
とはいえ、オールマックス社は、サプリの自社検査はもちろん、第三者機関での検査も行っています。
さらに「インフォームド・チョイスも取得済み」なので、私たちトレーニーにとっては信頼性の高いサプリといえるでしょう。
インフォームドチョイス:国際的なアンチ・ドーピング認証プログラム
確かに感じる筋力アップ
研究結果通り、パワーや持久力の向上を強く感じました。
例えば、私はデッドリフト(フルレンジ)を5RM、4セットで組んでいます。5レップなのでかなり重たいウェイトを扱うのですが、ベータアラニンを摂取したときは本当に軽く感じました。
(5RM:5回で限界の重量)
普段なら4セット目にはヘトヘトなのですが、このときはまだまだ元気。今までベータアラニンを含むプレワークアウトサプリは何度も摂取してきましたが、ベータアラニン単体で摂取したことはなかったので、驚きです。
ただし、疲労軽減については、正直に言ってよくわかりません。
むしろ、トレーニング強度が上がり、後から来る疲労感は増えた感覚があります。
「疲労軽減」というのはやはり、「トレーニング中の疲労を軽減」といった意味で言っているのでしょう。
それなら確かに、筋トレ中は疲労は感じにくいですし、その分集中力も上がります。
いくらパワーや強度が上がるといっても、無理は禁物ということですね。
マックス
ベータアラニンの摂取方法/飲み方
オールマックスの「ベータアラニン(Beta Synth™)」は、次の飲み方が推奨されています。
摂取方法
- 1杯:3.2g
- 1回につき1.6〜3.2gを摂取
- 1日に2〜4回に分けて摂取
ベータアラニンというと、「トレーニング前に摂取する」というイメージがありましたが、その他のタイミングでも飲んでいいみたいですね。
なお、1日の摂取量が決まっているわけではありませんが、多くの研究では「1日2〜5g」のベータアラニンを摂取しています。
クレアチンと同時摂取で相乗効果が
ベータアラニンはクレアチンと同時に摂取することで、「クレアチン単体の摂取よりも筋力が増えた」という研究があります(参考)。
より高い効果を得たい場合は、クレアチンを追加で摂取してもいいでしょう。
私の飲み方
私は1日に何回も分けて摂取するのが面倒なので、トレーニング前にベータアラニンを3g摂取しました。これだけでも十分な効果を感じられましたよ。
皮膚がピリピリする
ベータアラニンを摂取すると、顔など皮膚の表面がピリピリするのを感じることがあります。
害がある副作用というわけではないので、ご安心ください。むしろ、慣れたらこの感覚が病みつきになってきます。
飲み方
基本的には、水やジュースなどに溶かして摂取します。トレーニング前のプロテインに混ぜてもいいでしょう。
私はパウダーをそのまま口に入れ、水やBCAAドリンクで流し込んでいます。口に入れると軽くひんやりして、しっとりと溶けていくのがわかります。
ちなみに、私が買った100gタイプにはスプーンが付属していないようで、残念でした…。
- ベータアラニンが配合されているサプリと一緒に飲まない
- 24時間以内に4杯以上を摂取しない
海外製のプレワークアウトサプリには、たいていベータアラニンが配合されています。追加で摂取しないようにしましょう。
中級者以降向けのサプリメント
個人的には、カフェインを摂取した時のような、頭がシャキッとする「覚醒感」がないのにパワーや集中力の向上を感じられる点が気にっています。
「覚醒感」があると集中力は上がりますが、神経系を消耗するため、肉体的だけじゃなくメンタル的な疲労も押し寄せて来るんですよね…。
ベータアラニンの体感は素晴らしいのですが、おそらく筋トレ初心者だと何が何だかわからないと思います。よって、中級者以降のトレーニーに強くオススメしたいところ。
他にも、こんな人はぜひ使ってみてください。
- クレアチンの体感がない
- カフェインの覚醒感が苦手
- 運動のパフォーマンスを上げたい人
マニア向けに言うと
もっと細かく言うと、普段のトレーニングで5〜10RMあたりの重量を扱っている場合は、わかりやすい体感が得られるのかなと。
私が2018年の上半期で摂取したサプリの中では、かなり上位に入るサプリです。