前回に引き続き、ミスターオリンピア4連覇中フィル・ヒースのトレーニングです。以前は大腿四頭筋でした。今回は、ハムストリングスとカーフ(ふくらはぎ)。
この頃のフィルは、2011年オリンピアへ向けての調整中で、カーボを半分にカットしている状態で、有酸素運動もやり込んでいる様子なのでかなりしんどそうです。
「NOサクリファイス NOリワード」
「犠牲がなければ、報酬(成功)はないよ」と言うフィル。炭水化物を半分にカットするのはかなり大変なので、クラクラきているはず。
ポイントまとめ
- 脚を大腿四頭筋/ハムストリングス・カーフに分けるのは、カーディオで失った筋量をカバーするため(本人談)
- ハムストリングスはカール系がほとんどなので、力まかせに巻き上げると負荷が抜けやすいので注意
- 力まかせに巻き上げるとネガティブ(ウェイトを降ろす動作)時に負荷がかかりにくいので、ゆっくり降ろす意識が大切
さて、見ていきましょー
ライイングレッグカール 10レップ 4セット
「つまさきをピンとする」のが大切と言っています。解剖学で考えると、そちらのほうが巻き上げたところでハムストリングスが収縮しやすくなるということです。
トレーニングの上手い下手は、「負荷が抜けているかどうか」というのもポイントの1つになるのですが、やはりプロボディビルダーは皆さんめちゃくちゃ上手…。
フィルの場合も一見振り回しているように見えますが、ハムストリングスから負荷がどのポジションでも抜けていませんね…。このレップスピードでそれをやるんだから、すごいとしか言いようがありません…(レップスピードを早めたら普通は負荷が抜けやすくなる)
ポイント
- 巻き上げる時に頭を少し後ろに反らせると、もっとハムストリングスの収縮が感じられる
- 腰を反らせると痛めるので注意
- これをやると腰が痛い場合は、シーテッドレッグカールがおすすめ
スタンディングレッグカール 10レップ 3セット
「1本の脚でトレーニングすると、集中できるのがメリット」
このマシン、ハムを全体的に刺激できるかなり良いモノなのですが、置いているジムが少ないです。ゴールドジムか、マニアックな個人ジムしか置いてない印象。
私が通うゴールドジムには置いてありますが、使われていないことの方が多いので個人的にはラッキーw。
ポイント
- 膝から下だけを動かすのでなく、お尻の付け根から脚を全体的に動かす意識を持つと、ハムストリングスが一段と収縮される
- ネガティブ動作で負荷が抜けやすいので、降ろすときは3秒程かけてゆっくり
シーテッドレッグカール 10レップ 3セット
フィル「曲げきった時に一度止めるのがコツだよ」
どちらかと言えば、膝近くのハムストリングスに効くのがシーテッドレッグカールですね。フィルいわく、「横から見たときに足が太く見えるようになる」とか。
このマシンもかなり優秀で、体勢しだいでは収縮をメインにしたり、ストレッチをメインにしたりできます。
このフィルのように普通に座っておこなうと収縮がメインになりますが、体を前に前傾させておこなうとその分ハムストリングスが伸びますので、あら不思議、ストレッチがメインの動作に切り替わります。
※ストレッチがメインになると筋肉痛が激しくなるので要注意!
ポイント
- かかとは90度をキープする
- 曲げきったところで一度止める
スティッフレッグドデッドリフト 10レップ 3セット
フィル「ワイドスタンスのほうがストレッチを感じれる」
と言っていますが、まあこれは人によるでしょう。どっちでもいいと思います。
「1番上まで上半身を上げるとデッドリフトになるので途中まで」と言っていますが、これはハムストリングス単体を狙う場合ですね。
臀筋も含めて狙いたい場合は、上半身を最後まで上げたほうが臀筋が最大に収縮されます。そのときはつま先はちょっと外側を向けておくのがコツです。
ポイント
- 上半身を上まで上げると臀筋も刺激される
- ストレッチを感じるために、ゆっくり降ろす
シーテッドカーフレイズ 15−20レップ 3セット
シーテッドカーフレイズに限らず、カーフ系すべての動作に言えるコツは、
指先に力をぐっと入れること
です。これはやってみるとわかります。かなりキます。
シーテッドカーフエクステンション 15レップ 3セット
フィル「これはすべてのレンジで収縮を感じることができる」
ドンキーカーフレイズとも呼ばれる種目です。つま先を限界まで伸ばしきるのがポイント
スタンディングカーフレイズ
なぜかここだけセット数、レップ数の表示がないのですが、これまでの感じから予測すると、15レップ×3セットあたりでしょう。
気をつけるポイントとしては、背筋をまっすぐに伸ばすことでしょうか。お尻が後ろに出てしまうと腰に負担が乗るので注意です。
おわりに
もう一度まとめると、
- 脚を大腿四頭筋/ハムストリングス・カーフに分けるのは、カーディオで失った筋量をカバーするため(本人談)
- ハムストリングスはカール系がほとんどなので、力まかせに巻き上げると負荷が抜けやすいので注意
- 力まかせに巻き上げるとネガティブ(ウェイトを降ろす動作)時に負荷がかかりにくいので、ゆっくり降ろす意識が大切
となります。