Workout Hacker厳選 サプリ&筋トレグッズ

筋トレ好き専用、シンプルなカロリー計算方法:減量・増量・体重キープを思いのままに

記事のポイント
  • シンプルなカロリー計算の方法
  • PFCの振り分け方
  • PDCAの回し方

ガチでボディメイクをするトレーニーに必要なスキル、それはカロリー計算。

カロリー計算スキルを身につけると、「一生太ることはない」といっても過言ではありません。
食事をすべて数値化すると、何をどれだけ食べたら体重が増えるか、減るか、キープできるか、手に取るようにわかります。

「でも、カロリー計算ってなんかむずかしそう」

そんな声が聞こえてきます。

たしかに最初は面倒かもしれませんが、むずかしくはありません。数学の知識や理系の頭は必要ナシ。四則計算ができれば誰でも習得できます。

この記事を最後まで読めば、あなたにもそのスキルが身につくはずです!

マックス

カロリー計算はむずかしくないぞ!

カロリー計算の進め方

まずはざっくり。カロリー計算は次のように進めます。

  1. カロリー量を計算する
  2. タンパク質量(P)を決める
  3. 脂質量(F)を決める
  4. 炭水化物量(C)を決める
  5. 食事を複数に分ける
  6. PDCAを回す

なお、今回紹介する方法以外にも方法はたくさんあります。

この記事では、むずかしいイメージのあるカロリー計算をわかりやすくするため、できるだけシンプルにしています。

  • P:タンパク質
  • F:脂質
  • C:炭水化物

1. 自分が摂取すべきカロリー量を計算する

まず最初は、自分が摂取するカロリーを決めます。
減量や増量などの目的によって計算方法は異なりますが、基本は同じです。

カロリー計算式
  • 減量:体重 × 30kcal
  • キープ:体重 × 33kcal
  • 増量:体重 × 35kcal

たとえば、体重80kgの人が減量したい場合、次のように計算します。

  • 80kg × 30 = 2400kcal

「え、ここまでざっくりでいいの?」と思うかもしれません。
しかし、これくらい荒く決めておいて、後から調節していけばいいのです。

カロリーとは?

人間の体がうごくには、エネルギーが必要です。エネルギーを補給するためには、食事を取ります。食事に含まれるエネルギーを数値化したものが「カロリー」です。

カロリーはシンプルに決めて後から調節する

くわしい方なら、「基礎代謝や除脂肪体重、1日の活動レベルが計算に含まれてないんじゃない?」とツッコミたくなるかもしれません。教科書的にいうと、それらを計算に加えたほうが正しいです。

しかし、それは中〜上級者向けの計算方法。もちろん、慣れている人はその方法で計算してください。

ただ、カロリー計算に慣れていない場合、とにかくシンプルにしましょう。いきなりむずかしくすると、長続きしません。
それに、基礎代謝や活動レベルを含めて計算しても、同じようなカロリー量に落ち着くものです。

なお、カロリーの調整方法は記事の後半でお話しています。

ポイント

カロリー量はシンプルに決める

カロリー量を決めたら、次はタンパク質量を計算します。

2. タンパク質量を決める

カロリー量を計算した後は、1日に摂取するタンパク質を決定しましょう。

タンパク質 計算式
  • 減量 or キープ:体重 × 2〜2.2g
  • 増量:体重 × 1.5〜1.8g

減量時は、炭水化物や脂質の量を減らすので、そのぶんタンパク質の摂取を増やします。

例:体重80kg 減量
  • 80kg × 2.2 = 176g(タンパク質)

逆に、増量時はタンパク質は比較的少なくてもOK。
代わりに、多くのカロリー(エネルギー)が必要になるので、炭水化物量を増やします。

例:体重80kg 増量
  • 80kg × 1.5 = 120g(タンパク質)

上級者は「体重 × 4」のタンパク質を摂取する場合もありますが、ほとんどの人は2〜3倍の範囲で大丈夫です。

カロリー量、タンパク質と決めたら、次は脂質量を計算します。




3. 脂質量を決める

タンパク質量を決めた後は、脂質の摂取量を調整します。

脂質量は、「摂取カロリー数 × 15〜30%」の計算で求めます。

脂質量 計算式
  • 減量時:15〜20%
  • キープ:20〜25%
  • 増量時:25〜30%

なお、最低でも10%の脂質を取らないと、頭の動きが鈍くなり、仕事や日常生活が困難になります。脂質は筋肉を作るホルモンの材料にもなるため、過度な制限は禁物です。

例:3000kcal、減量

3000kcal × 20% = 600kcal

なお、600kcalの脂質は、「9」で割るとグラム数に変換できます。

  • 例:600kcal ÷ 9 = 66.6g

逆に、脂質(g)からカロリー量を算出するには、「9」をかけます。

  • 例:66.6g × 9 = 600kcal

カロリー計算や食事の記録をするにあたって、グラム数からカロリーへ、カロリーからグラム数への変換作業が必要になります。面倒ですが、この機会に覚えてしまいましょう。

脂質を決めたら、最後に炭水化物量を決めます。

4. 炭水化物量を決める

ここはちょっとだけ面倒です。

計算したカロリー量から、タンパク質と脂質のカロリー量を引いて、炭水化物量を決定します。

  • (摂取カロリー)ー(タンパク質kcal + 脂質kcal )= 炭水化物kcal

例:3000kcal、タンパク質200g、脂質100gを摂取する場合

まずは、タンパク質や脂質をグラムからカロリーに変換します。

といっても単純で、タンパク質には4をかけ、脂質には9をかけます。なぜ4や9なのか、ということは考えずに、そういうものなのだと今は理解してください。なお、炭水化物の場合も4をかければカロリー量に変換できます。

  • タンパク質200g × 4 = 800kcal
  • 脂質100g × 9 = 900kcal

これらのカロリー量を合計し、摂取カロリーから引きます。

  • 3000kcal ー (800kcal + 900kcal )= 1300kcal

1300kcalぶんの炭水化物を摂取すればいいことがわかりました。

しかし、このままでは、何グラムの炭水化物を摂取すればいいかわかりません。
そこで、炭水化物のカロリー量を4で割り、グラム数を求めます。

  • 炭水化物 1300kcal ÷ 4 = 325g

ここはちょっとややこしいですね。理屈はわからなくてもいいので、このまま覚えてしまいましょう。慣れが大切です。

ポイント
  • タンパク質と炭水化物のカロリー量は、グラム数に4をかけて求める
  • 脂質のカロリー量は、グラム数に9をかけて求める

カロリー量と、PFCの量を計算できました。ここまでくれば、あとは食事を複数に分けるだけです。

5. 食事の回数を分ける

タンパク質、脂質、炭水化物の摂取量を計算したら、複数に分けます。

人によっては6、7回以上に分ける場合もありますが、仕事や生活の時間を考えると現実的ではありません。4〜5回程度に分けるのがおすすめです。

なぜ複数回に分けるのか?

もちろん、1日3回でも大丈夫です。しかし、複数に分けることで食事を消化しやすくなり、血糖値が急激に上がらないので脂肪がつきにくく、健康的です(歯磨きの回数は増えますが)。

例:食事を5回で割る場合

タンパク質(P)を200g、脂質(F)を50g、炭水化物(C)を200g摂取するとして、5回で割ってみます。

  • P:200g ÷ 5 = 40g/回
  • F:50g ÷ 5 = 10g /回
  • C:200g ÷ 5 = 40g/回
    合計:2050kcal

では、40gのタンパク質を取るには、どれだけの肉や魚を食べればいいのでしょうか?
たとえば、40gのタンパク質は、鶏胸肉でいうと約120gになります。

  • タンパク質40g ÷ 30%(0.3)= 120g

鶏胸肉には約30%のタンパク質が含まれます。上記のように計算すると、「40gのタンパク質を取るには、120gの鶏胸肉を食べればいい」とわかります。

炭水化物も同じ要領で、40gの炭水化物は、炊いた状態の白米だとおよそ130gになります。

  • 40g ÷ 33%(0.33)= 約130g
    ※白米の約33%が炭水化物

マックス

ここらへんはとにかく慣れるのが重要だぞ。

食事の摂取タイミング

食事を取る時間は、自分の生活時間に合わせて、無理がないスケジュールを立てます。ひとつの食事を終えたら、3〜4時間の間隔を空けるのがおすすめです。

例:食事の摂取タイミング
  • 1:朝食
  • 2:間食
  • 3:昼食
  • 4:トレーニング後の栄養補給
  • 5:夕食
    ※プロテインやカーボパウダーも計算に含める。BCAAやEAAはカロリー量が非常に少ないので、無視してもOK
    ※トレーニング後の栄養補給と、夕食の時間が3時間以上空いてなくても大丈夫

消化を考慮して、最低でも就寝する1時間以上前には、最後の食事を終えるのがおすすめです。

ポイント
  • 食事は複数に分けるのがおすすめ
  • 3時間前後空けるとよい

減量や増量をしていると、体重の増減がぴたりと止まる場合がよくあります。次は、そんな場合の改善方法をお話していきますね。




6. PDCAを回す

体重の増減をチェックしながら、カロリー量やPFCを調節していきます。くわしく話すと非常に長くなるため、ここでは基本を紹介します。

ポイント
  • 体重の増減は1ヶ月に1〜4kg
  • 1週間の平均体重とウェストを計測する
  • 目標を達成していればカロリー量は変えない

いつカロリー量を調整すればいいのか

筋肉を落とさないように減量をするには、1ヶ月に1〜4kg程度の減量をするのが望ましいとされています。増量の場合も同じで、体重をむやみに増やしても筋肉が増えるわけではありません。

たとえば、1ヶ月に2kgの減量をするという目標を立てたとしましょう。4週間で割ると、「1週間に−500g」が目標になります。

ここでのポイントは、1週間の「平均体重」と「平均ウェスト」をチェックすること。

たとえば、次のような計測をしたとします。

  • 月曜日:81kg
  • 火曜日:80.9kg
  • 水曜日:80.7kg
  • 木曜日:80.8kg
  • 金曜日:80.6kg
  • 土曜日:80.5kg
  • 日曜日:80.4kg
    平均:80.7kg

第1週の平均が、80.7kgなら、第2週の平均体重が80.2kgになっていれば、500g減っているので減量は順調です。

  • 第1週:80.7kg
  • 第2週:80.2kg(−500g)
    順調

ウェストも同様に、毎日計測し、平均を求めます。平均を計算するのはいつでもいいのですが、日曜日を基準にして計測をすると、その週のカロリー量を調整しやすくなるのでおすすめです。

なぜ平均を使うのか?

増量や減量をするとき、体重が増え続けたり、減り続けたりはしません。多くの場合、体重は毎日増減を繰り返します。

よって、平均体重を使うことで、進捗を確実に計測でき、PDCAの参考にできます。

計測時間はいつでもいいですが、毎日同じ条件で計測しましょう。朝と夜で体重が1kg違うことはザラにあります。おすすめは起床後です。

平均体重、ウェストをチェックする

2週間続けて平均体重が変わらない場合、平均ウェストをチェックします。先週の平均よりも減っていたら、食事は変えなくてもOKです。体重が変わっていなくても、見た目が変わっていたり、ウェストが減っている場合が多いからです(減量の場合)

平均体重が3週間続けて変わっていない場合も同じで、ウェストサイズが順調に減っていれば食事は変えません(今回の記事は減量のカロリー計算がテーマではないため、詳細は割愛します)。

増量や体重をキープする場合も要領は同じです。増量なら、平均体重が週ごとに増えていたら順調。体重キープなら、平均体重が週ごとにほぼ変わらなければ順調です。

補足

増量時はウェストがどうしても大きくなるため、計測しなくても構いません。

平均体重が増減しない場合

平均体重が変わらず、ウェストも変わらない場合、カロリー量を200kcal増減させます。

  • 第1週:80.7kg
  • 第2週:80.7kg
  • ウェストにも変化なし
    → カロリーを200減らす

なぜ「200」かというと、「100」では変化が少なくてよくわからず、逆に「300」だと変化が大きすぎて、減量の場合はカロリーを削りすぎてしまう可能性があるからです。

カロリー計算を年中する必要はない

常にカロリー計算をする必要はありません。夏に向けて3ヶ月だけ、増量期の3ヶ月だけ、などと期間を決めるのもいいでしょう。筋トレ愛好家でも、減量シーズンだけカロリー計算をする人もいます。

必要な時期にだけ、カロリー計算をすればいいのです。

ポイント
  • 体重の増減は1ヶ月に1〜4kg
  • 1週間の平均体重とウェストサイズを計測する
  • 目標を達成していればカロリー量は変えない
  • 平均体重が変わらない場合はカロリーを200増減させる
  • 年中カロリー計算をする必要はない

まとめ

他にもカロリー計算方法はありますが、今回は基本を、なるべくシンプルに紹介しました。
紹介したカロリー計算ができるようになれば、他のカロリー計算方法へ簡単に応用できるはずです。

最後に内容をまとめます。

  • まずはカロリー量を計算する
  • タンパク質 > 脂質 > 炭水化物の順で計算する
  • 食事は4回以上で割る
  • 平均体重とウェストが変わらない場合はカロリー量を小さく調節する

カロリー計算をする最大のメリットは、自分が目標に向かって順調に進んでいるかを適切に判断でき、小さく変化させられる点。つまり、失敗をなるべく防ぐことができます。

カロリー計算ができれば、一生太らないスキル、簡単に減量できるスキルを手に入れたも同然です。ぜひこの機会にマスターしましょう。