元プロボディビルダーのフレックスウィーラーのトレーニング解説動画を見つけたので研究してみました。「ベンチプレスをしているのになかなか大胸筋がデカくならない」という人にはかなり参考になるのではと思います。
現在は動画が削除されていて見ることができません。ですが、画像でも紹介しているのでコツは理解できると思います。
フレックスウィーラーって誰?
そもそも「フレックスウィーラー」を知ってる人ってどれくらいいるのでしょうか?
アメリカの昔のボディビルダーを知っている人なら「ロニー・コールマンの最大のライバル」という印象があるかと思います。
これがフレックスウィーラーです。や、やべぇ・・・。非の打ち所がないくらいの体です。
あのロニー・コールマン(アメリカで最強クラスのボディビルダー)と世界一のタイトルを争っていたというのうなずけますね。見ての通り、どの部位も発達しまくっているのですが、今回は大胸筋にフォーカスして研究してみました。
トレーニング内容
今回紹介する動画が1時間と長いのですが、胸・足・腕・背中・肩とすべての部位について解説があります。さすがに1時間分の動画を紹介するのは厳しいので、今回は大胸筋の解説を私なりに理解してまとめました。
動画研究をしてみて思ったことは、やはり「シンプルイズベスト」ということ。そしてただ単に重たいウェイトを使用するのではなく、「効かせること」が大切ということです。
アメリカのボディビルダーの動画を見ていると頻繁に出てくるのが、「マインドマッスルコネクション」という表現です。
なんとなく名前から想像できそうですが、これは簡単に言うと「マインドと筋肉の連携、つまり、その筋肉を使っている意識を持つことが大切」ってことなんですね。
ベンチプレスでも、何も考えずにただバーベルを上げ下げしていては三頭筋ばかりを使ってしまい、肝心の大胸筋に刺激が入っていないというのはよくあることです。
では、フレックスウィーラーはどう大胸筋に効かせているのか?それぞれのエクササイズとともにポイントを見ていきましょう。
大胸筋上部を強化したい人に見て欲しい
ちなみに今回フレックスウィーラーが実践している種目は以下です。いたってベーシックなトレーニングですね。
- ベンチプレス
- インクラインベンチプレス
- ハンマーストレングスチェストプレス
- ケーブルクロスオーバー
- それぞれ4−5セット、10−12レップス
全体の種目を通して「大胸筋上部」をターゲットとしています。理由は「大胸筋下部は発達しやすいが、上部は苦手だったから」とのこと。これはほとんどのアメリカのプロボディビルダーが口を並べて言うことですね。それだけ大胸筋上部がアピールポイントになるということです。
日本でも大胸筋下部が発達している人はたくさんいますが、上部が発達している人はなかなか見かけません。しかし、私の知り合いに大胸筋上部の厚みが信じられないくらいスゴイ人がいるのですが、その人はやっぱりめちゃくちゃかっこいいし、Tシャツも超似合います。
さて、それぞれの種目を見ていきます。
ベンチプレス 大胸筋上部狙い
ポイント
- 鎖骨が短い人はナローグリップのほうがいい
- 大胸筋上部を狙うには首もしくはアゴに降ろす
- バーベルはまっすぐ上げる
「ボディメイクをする場合、ベンチプレスはナローグリップがいい」というのは多くのプロボディビルダーが主張していること。
「私の場合、鎖骨が短いのでナローグリップのほうが効く」
フレックスウィーラー
確かに、私も鎖骨が短いのでワイドグリップでのベンチプレスは全然効いている気がしません。というか効きません。
逆に、知り合いのボディビルダー(肩幅が広い)はワイドグリップでもアホみたいな大胸筋のバルクがあるので、やはり人それぞれに合った幅があるのでしょう。
インクラインベンチプレス
ポイント
- ここでもアゴか首に降ろす
- まずはバーベルを下げた状態で深くストレッチさせる
- 腕は中心に向かって押しこむように
セットに入る前に必ずメンタルフォーカスをするのが大切です。目を閉じ、「ここの筋肉をターゲットにするぞ」ということを考えます。
ただのバーベルを上げ下げするなら誰でもできますが、それは三頭筋を使用しています。重要なのは大胸筋を使うために、内側に腕を押すことです。
フレックスウィーラー
「内側に押す」というのはめちゃくちゃ大切で、これをするのとしないのとでは結果が全然違ってきます。私も大胸筋上部が本当に苦手だったのですが、これを意識するだけでパンプ感が全然違うものになりだんだんと変わっていきました。
「高重量でやっているのに全然発達しない」という人にこそ試してもらいたいですね。
ハンマーストレンクス チェストプレス 大胸筋上部狙い
ポイント
- 大胸筋上部を狙うため、肩とグリップを平行にする(画像で解説)
- 腕を内側の方向に押す
- 下げたところ(ストレッチポジション)からスタートする
肩とグリップを平行にするというのはこういうことです。ほとんどの人は「押しやすいから」というだけで、↓のようにグリップよりも肩のほうが上にくるようポジションを取っています。ですが、上部を狙うならもうちょっと下に移動しましょう。
ここらへんですね。肩とグリップが平行になっています。ベンチプレスと同様に、首あたりに降ろす感じになります。
「大胸筋が発達しにくい」というほとんどの人が、外側に押してしまっている。それでは三頭筋が働くだけだ。大胸筋を動かすには、腕を内側に押さないといけない。
フレックスウィーラー
※もう一つハンマーストレングスのチェストプレス(別の器具)を使用しているのですが、言っていることはほとんど同じなので省略します。
ケーブルクロスオーバー
ポイント
- 数歩前に出てストレッチをする
- 胸を前に出す
- ここでも胸の上部を狙う
ケーブルクロスオーバーで胸を出すのは大事で、ほとんどの人が肩を前に出してしまっている。これだと肩の前部が収縮してしまっているので、大胸筋にたいして効いていない。
フレックスウィーラー
おわりに
大胸筋トレーニングの話になるといつも「ダンベルか?バーベルか?」という議論が湧き上がりますが、フレックスウィーラーは「やりやすい方をやれ」というとてもシンプルな答えを用意してくれてます(笑)。
そんなことよりも、やはり「マインドマッスルコネクション」が大切ってことなんですね。それを掴むには、解剖学を知ることが重要です。「プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典」で体のことを少しでも勉強しておくと、1年後2年後の結果は大きく違ってるでしょう。
フレックスウィーラーは胸だけじゃなく、腕や背中もヤバイので、今度また別の部位について書こうかと思います。