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 「筋肉まるわかり大事典」は筋トレ解説の決定版ともいえる良書

ワークアウトハッカー(@workouthacker)です。

あなたは、「筋肉まるわかり大事典」というトレーニング本を知っているでしょうか?

著者の「石井直方先生」は、元日本ボディビルチャンピオン、現東大教授という異色の経歴の持ち主。ボディビル界では「神様」と呼ばれる存在です。

私は石井先生の本はほぼすべて読んでいますが、数ある著書の中でも名著だと思っているのが、「筋肉まるわかり大事典」です。

筋トレにまつわる疑問は、すべてこの1冊でカバーできるといっても過言ではありません。

著者「石井直方」先生は元ボディビル日本王者、現東大教授

筋トレ界で「石井直方先生」を知らない人はいないとは思いますが、あらためてどんな方なのかを紹介します。

石井直方(なおかた)先生は、東京大学で運動生理学やトレーニング科学を研究していて、「筋肉まるわかり大事典」の紹介ではこんなふうに書かれています。

力学的環境に対する骨格筋の適応のメカニズム、およびその応用としてのレジスタンストレーニングの方法論、健康や老化防止などについて研究している

つまり、「筋トレの神様」というわけですね。

先生自身もボディビル出身で、とんでもない成績を残されています。

  • ボディビル全日本選手権 81・83年優勝
  • IFBBミスターアジア優勝(82年)
  • NABBA世界選手権3位(81年)

日本チャンピオンで、さらにアジア大会でも優勝・・。
さらにさらに、世界でも3位・・・!

日本ボディビルの歴史を作った人といっても過言ではありません。

肉体的・頭脳的に日本でトップクラスというのは、どのスポーツ選手を見渡してもなかなかいないのではないでしょうか?

現在では「筋肉博士」としてテレビ番組や雑誌でも目にする機会が増えました。

ちなみに、私は日経グッデイに記載している石井先生の記事はすべて読むようにしています。

少々マニアックな内容ですが、筋トレに詳しくなりたいなら読んでおくことをオススメします。

参考“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学:日経Gooday(グッデイ)

 

さて、それでは学んだポイントについて見ていきましょう。

学んだポイント

筋肉まるわかり大事典」は、計201個の質問に石井直方先生が一問一答していくスタイルになっています。

個人的にタメになったところ、あらためて気付かされた点の一部を紹介していきますね。

痛いほど筋肉が疲労していたら休養のサイン

筋肉をトレーニングで酷使しすぎると、壊死してしまう。

疲労回復しないうちにトレーニングを続けると、線維化(ファイブローシス)という「硬い筋肉」ができてしまい、あまり良い筋肉とはいえない。

前回のトレーニングと比べて、明らかにパフォーマンスが落ちていたらそれは疲労している証拠。ただちに休息するべき。

筋肉に効かせるには、「動き」を意識したほうがいいかもしれない

難しく聞こえるかもしれないけど、個人的に、トレーニングへの大きな示唆を得られた点。ボディメイクをするとき、基本的には「対象とする筋肉を意識する」のが今のセオリー。

それは前提として行うことに加えて、「動き」を意識して色々工夫してみることが効果的かもしれないという石井直方先生の仮説です。

たとえば、ダンベルカールをするなら、ダンベルを直線的に上げるのか、それとも円を描くように曲線的に上げるのか。そういった「動きの意識」が重要かもしれないと。

繰り返しますが、私にはこれが大きなヒントになったんです。

この考えをハムストリングス狙いのバックエクステンションに応用してみたところ、かなり、というかめちゃめちゃ良い反応が得られました。

長くなるので他の記事で書きますが、上半身を起こすのではなく、固定されている下半身をレッグカールのように「動かす」意識をすることで、ハムストリングスへの刺激が誇張なしに1.5倍くらい増えました。

この「動きの意識」はあらゆる種目で応用できるので、個人的にいろいろ研究しようと思います。

筋肉痛への対処

筋肉痛への対処のひとつとして、活性酸素のオーバーリアクションを防ぐため、抗酸化物質の摂取が有効。特に、年をとると活性酸素への抵抗力が低くなるので、筋肉痛が長引きやすい。

筋肉痛が長引くということは、回復が遅れ、次のトレーニングにも支障をきたしてしまうということ。
私は筋肉痛の回復を早めるため、コエンザイムQ10などの抗酸化物質は摂取するようにしています。

関連痛い筋肉痛とはおさらば!筋肉痛を軽減させるために私がオススメする7つの方法

筋肥大にもっとも適した負荷

筋肥大を目的とするなら、6〜15回でレップ数を設定するといい。

レップ数に関しては多くの研究がおこなわれており、8回(8RM)が限度の重さを使うと筋肥大がしやすいと言われている。こと「筋量を増やす」ということに関しては、負荷を大きくすればいいわけでもない。

1〜3レップのような超高重量・低回数では逆に筋肥大は起こりにくい。

ただ、神経系のレベルアップによる筋力の向上が得られるので、筋量(体重)を増やさずに筋力アップをしたいアスリートには適している。

8回は人によって物足りなかったり、重すぎたりすることもあるので、6〜15回ぐらいの範囲で考えてもOKとのこと。

他にもたくさんのことが学べる良書

ちなみに、ここまで書いて、本全体(431ページ)の1%くらいの内容です。
さすが「大事典」というだけあり、かなり分厚くなっています。

他にも、次のような質問に石井直方先生は回答しています(これもほんの一部ですが)。

  • 大胸筋を大きくするトレーニング
  • 大胸筋の上下・内外をバランス良く鍛える方法
  • 腹筋の効率が良い鍛え方
  • 太い腕を作る方法
  • 上腕二頭筋・上腕三頭筋の鍛え方の違い
  • 脂肪を燃やす有酸素運動の方法
  • マシンとフリーウェイトの使い方・注意点

マシンとフリーウェイトの点もすごく参考になりました。
いままで完全に抜けていた視点だったので、石井直方先生に感謝です。ありがたや。

おわりに

名前の通り「大事典」、つまりリファレンスなので、一度にすべてを読む必要はありません。知りたいことがあるときに読む方法でいいと思います。

というよりも、「本」というのは、1度にすべてを読んだところで絶対に覚えられません。1回読んで満足するのはキケンです。何度も読みましょう。

また、本で得た知識は実践で活かさないと意味がありません。
トレーニング前に読む、トレーニングプラン作成時の参考にする、食事プラン作成の参考にするなどの使い方がいいでしょう。

効率よく体を鍛えたい、かっこいい体にしたい、筋トレを勉強したい人にはぴったりの本です。

他にも石井先生の本でオススメなもの

太らない体を作るための基本を学ぶことができます。
筋トレを続けてさえすれば、「肥満」とは無縁の人生をおくることができます。
精神的に楽になれるのも筋トレの良いところですね。

筋肉の仕組みを知り、自分でトレーニングのPDCAを回していきたいという人は、解剖学の本も読んでおいがほうが何かと便利です。

「このエクササイズをすると、ここの筋肉が鍛えられる」をイラストでわかりやすく解説している本。トレーニングメニューを組む時に便利です。