「カロリー制限の大罪」を読んだ感想:ダイエットで脂質とカロリーを制限する必要はない!(非肥満なら)

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ワークアウトハッカー(@workouthacker)です。

「ダイエットをするのに、カロリーや脂質を制限する必要はないよ」

あなたはいきなりこのように言われたらどのように思うでしょうか?

きっと、「いやいや、体重を落とすならカロリーは減らすべきだし、余計な脂質はカットしたほうがいいに決まってるでしょ」と思うかもしれません。

今回紹介する「カロリー制限の大罪」という本は、「ダイエットではカロリーや脂質制限はあまり役に立たない」ということを、科学的根拠にもとづいて解説しています。

むしろカロリーや脂質を減らすことは逆効果で、体重が減らないばかりか、筋肉や骨密度が減ってしまい健康的ではないとまで言っています。

ボディメイクをしている身としては、非常に共感したとともに、学ぶことが多い本だったので紹介したいと思います。

カロリー制限の大罪 (幻冬舎新書)

カロリー制限の大罪 (幻冬舎新書)

  • 作者:山田 悟
  • 出版社:幻冬舎
  • 発売日: 2017-06-22
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なぜカロリー制限がこんなに支持されるのか?

著者の山口悟さんは、北里大学北里研究所病院の糖尿病センター長を務められている、糖尿病の専門医です。
自身がもともと肥満で、カロリー制限をして一度は痩せたもののリバウンドをしてしまったそうです。そんな中に糖質制限方法と出会い、リバウンドせずに10kg痩せた経験から「カロリー制限の大罪」を書いています。

そんな山口先生いわく、「今のカロリー制限方法は、科学的根拠にかなっていない」と指摘します。

では、なぜそもそもこんなにカロリー制限が支持されているのでしょうか?

日本でカロリー制限が支持されているのには、大まかに以下の3つの理由があります。

  1. アンチエイジング(寿命延長)
  2. 肥満改善
  3. 糖尿病予防

しかし、この3つは科学的根拠に乏しく、むしろ逆効果ではないかというのが山口先生の主張です。

ひとつずつ見ていきましょう。

カロリー制限をしてもアンチエイジングはできない

アンチエイジングとは、老化予防のこと。ようするに、いつまでも若々しくいようね、という意味です。

一般的に、カロリー制限はアンチエイジングに効果があるとされるため、余分なカロリーは取らないほうがいいとされています。

ですが、アカゲザル(猿の一種)を対象にしたカロリー制限をした実験では、次の結果が得られたそうです。

  • 疾病が増えた
  • 筋肉量が減少した
  • 骨密度が低下した

見てのとおり、アンチエイジング(老化予防)とはむしろ正反対の結果が出てしまったことで話題になったそう。

つまり、アンチエイジングのためにカロリー制限をするのは現時点で理にかなっていないということです。

肥満患者にカロリー制限は有効だが、非肥満には・・・

カロリー制限が支持されている理由の2つめに、「肥満が改善されるから」という理由があります。

確かに、多くの日本人が「痩せるにはまずはカロリーを減らす」という思考になっているのではないでしょうか。

山口先生によると、「肥満患者にはカロリー制限は有効」とのこと。

ただ、それも短期的に有効なだけ。長期の継続性や安全性のデータは今のところ存在しないのだそうです。

さらに、国が「肥満が改善するからこのカロリー量を取ったほうがいいよ」と言っているそのカロリー量にエビデンスがないそう・・。

このことは、ボディメイクをしている人ならすごく共感できるのではないでしょうか?
減量をしていると、ただカロリー制限をしても体重が落ちていかないことなんてしょっちゅうあります。
しかも、厳しいカロリー制限は筋肉も減るし、体力もなくなるし、良いことがありません。

カロリー制限は、肥満患者には有効であっても(それも短期間だけ)、非肥満にはあまり得策ではないようです。

糖質制限に脂質制限を加えてはいけない!

「糖質制限と脂質制限」とは、タンパク質だけをたくさん摂取して、糖質と脂質は極力取らないようにすること。
ボディメイクをしている人や、女性に特に多い印象です。

山口先生は、糖質と脂質を同時に制限してはいけないと言います。全体的な摂取カロリーが激減してしまい、筋肉や骨が削られるからです。

以前、ヒトを対象にした次のような実験がおこなわれました。

  • グループ1:脂質制限とカロリー制限をする
  • グループ2:脂質制限はせず、カロリー制限をする
  • グループ3:カロリー制限はせず、糖質だけを制限する

この3つのグループのうち、どれがもっともダイエット効果があったと思いますか?

正解は、3の「カロリー制限はせず、糖質だけを制限する」グループだったそうです。さらに言うと、もっとも効果がなかったのは、脂質とカロリーを制限したグループ1でした。

私は正直言うと、ショックでした・・。

いままで脂質やカロリーを制限するのがダイエットの基本といった風潮がありましたが、この実験ですべて覆されてしまったのです。

また、こんな実験もあります。被験者が以下の3つのグループに分けられ、ダイエット時の代謝が観察されました。

  • グループ1:脂質を制限する
  • グループ2:低GI食品を食べる
  • グループ3:糖質制限をする

さて、どのグループがもっとも代謝が低下したと思いますか?

流れ的に答えが予測できるかもしれませんが、脂質制限のグループ1が、もっとも代謝が低下したというのです。
逆にもっとも代謝が低下しなかったのは、糖質を制限したグループ3でした。
(なぜこんな結果になったのか、まだ原因が解明されていないとのこと)

つまり、脂質を制限すると代謝が落ちてしまい、ダイエットには逆効果ってことなんですね。

その他

他にも目から鱗が落ちるような内容が「カロリー制限の大罪」には科学的根拠付きで記載されています。

  • 日本人は動物性脂肪を取るべき
  • アスリートの食事はどうするべきか?
  • ダイエットをするのにカロリーや栄養素バランスは考えなくてもいい
  • 日本人はインスリン分泌能力が弱い
  • カーボローディングは万人向けではない
  • 果糖は中性脂肪に変わりやすい
  • 玄米と白米でGI値に変わりはない
  • 人工甘味料に神経質にならなくていい
  • 日本人にグルテンフリー食はオススメしない
  • 絶食は絶対にやめるべき
  • 「血糖値の上昇を緩やかにする」効果をうたったサプリメントはグレー

個人的には、カーボローディングをした人と、ファットアダプテーションをした人の体内のグリコーゲン量に変わりがなかったという研究が衝撃的でした。
「え、それじゃあカーボをローディングする意味がないじゃん・・・」と、今でも少しショックです。
まぁあくまでひとつの研究なので、いろんな主張があるとは思いますけどね。

Aという結論の研究があったら、「いや、それはAの結論には絶対ならないぞ!」という反論が必ずあるのが科学の世界です。

これらの研究結果をボディメイクに活かすのであれば、最終的には「自分の体で試す」という作業が必要になります。

また、誤解のないようにしていただきたいのですが、私がこの本を紹介しているからといって、書いてあることすべてに賛成しているということではありません。
ボディメイクをするなら糖質は体のエネルギー源ですから、絶対に必要だと思っています。

ただ、「自分の意見に反する研究があったとしても、毛嫌いせずにまずは受け入れ、試してみる」というのが私のポリシーでもあります。

基本的に、目的の達成速度を早めてくれるものなら、ステロイド以外はすべて大歓迎です。

頑固にならず、柔軟に!

※ファットアダプテーション:脂質を多く含む食材を摂取し、体脂肪をエネルギーにしやすい体質にすること

おわりに

今回、「カロリー制限の大罪」を読んで、ボディメイクを長年している私にとっては驚きもありましたが、「やっと科学的に正しいと解明されたんだな」という印象があります。

率直に言うと「これ、極論じゃないのかな?」と思うような部分もありますが、それは個人の受け止め方次第です。

減量は「代謝のコントロール」なので、食事をいくら減らしたところで脂肪が減るわけでもないんですよね。
むしろ、カロリーを減らしすぎると筋肉が削れてせっかくバルクアップしたのにもったいないんです。

この本は、本格的に鍛えている人はもちろん、クライアントに厳しいカロリー制限をさせているトレーナーも新しい知見を取り入れるために必読だと思います。

何が正しいのかというと、結局は人それぞれなのでやってみないとわかりません。
では、何をすればいいのか?という問いに答えてくれる一冊です。

ぜひ読んでみて、あなたの感想を聞かせてください。

ちなみに、Kindleのほうが書籍より60円安いので私はそちらを選択しました。PCでもスマホでも読めるので便利です。

カロリー制限の大罪 (幻冬舎新書)

カロリー制限の大罪 (幻冬舎新書)

  • 作者:山田 悟
  • 出版社:幻冬舎
  • 発売日: 2017-06-22
「カロリー制限の大罪」が面白かったので、山口悟先生の他の本も読んでみようと思ってこの本もポチってみました。中古で34円!安い!

トレーニング情報メディア「ワークアウトハッカー」の中の人です。最高月間PV90万。ボディビルコンテストに向けて減量中。プロフィール詳細はこちら

また、健康系のライターとしても活動中。ライティングや編集など、お仕事のご相談がありましたらお問い合わせ欄よりご連絡ください。お問い合わせ